光よりも速く風に舞え【ハヤテ・インメルマン】

第三章 ページ21

フレイアside



ハヤテの試験と同時刻、ワルキューレメンバーが見守るなかフォールドレセプターを図る大きなモニターの前でAは歌っている


貴「〜♪」


だけどフォールドレセプターは反応しなくて私の隣で美雲さんが溜め息をついた


まるで期待はずれだとでも言うように


フ「A……」


Aの歌の力はこんなものじゃなくてもっと凄いはずなのにアル・シャハルの時のような反応がでない


力をコントロールしてるんだ……


美「……」


その時美雲さんに目配せされたカナメさんがパッドを操作するとモニター全体が外を映すカメラのようになった


貴「！」


モニターには試験中のハヤテの機体が旋回しながら落ちていく様子が映っている


貴「ハヤテ！」


機体の動きを目で追うAに美雲さんは近寄り言った


美「彼は今自分の戦場で戦っている。早乙女A。貴方の戦場はどこなの？」


美雲さんの言葉にAはハヤテの映っているモニターに手をついた


貴「私の戦場……ハヤテも今……」


Aはマイクを握り直しもう一度歌い出した


『僕らの戦場』





ハ「歌……？」





レ「フォールドレセプターアクティブ」


レイナさんが手にモニターを映し出し嬉しそうに言った





ハ「A！」


微かに聞こえてきた歌声の主がAだと分かり俺はヘルメットを脱ぎ捨てた





貴「ハヤテ！」


Aの歌が聞こえたかのようにハヤテは機体を持ち直した

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