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最初は小鳥が啄むみたいに
一瞬触れるだけの優しいキス
かと思えば、サラリと前髪を掻き分けられて
そのまま滑らかに、横顔を撫でられる。
「っ、……」
こそばゆい感覚に思わず息を呑んだ。
「こんなのでも反応するんだ、可愛いね。」
ふっ、と上から笑う気配がする
馬鹿にされた気がして少しムッとした。
すると、少し拗ねたのがバレた見たいだ。
横顔に手を当てたまま
「あぁ、拗ねないで」と親指を口に当てられる
…こういう時だけ余裕なのが狡い、普段子供っぽいのはどっちよ
「……あっ、」
反論する隙も与えられないまま、
そのままぬるりと口腔に入り込んでくる指
舌の上を小さく円を描くように動かされ
はぁっ、と悩ましい吐息が漏れた。
「…いまの、A…男を誘う顔してる。自覚ない?」
「してなっ……っ、ん"んっ」
否定しようとした最中
舌の上にある指に僅かながら力が篭る。
___いきなり、何をしてくれたんだ此奴は
予想外の苦しさに嘔吐いた
噎せた勢いで涙目になってる筈だ
上手く呑み込め無かった唾液が唇を伝う
きっと今の私、相当間抜け顔だな……
なに、ハウルは私の間抜け面を拝みに来た訳?
喧嘩売ってる?このクソ金髪すけこまし野郎
言葉にならない罵倒を散々心の中で吐き捨てる
勿論実際に言ったら今夜は寝れないコース確定なので言わないけど
「怖い顔、君に変な虫がつきそうだから僕が心配してあげてるのに。」
「余計なお世話って言葉知ってる?」
そんな事思ってもない素振りで私の髪を指に巻き弄ぶ。私の嫌味なんかこれっぽっちも聞いてやしない
本当に、何考えてるか分からない男だ
腹の底が読めないから恐ろしい。
実を言えば、はるか昔
一度この男に振られたことがある。
そんな男とどうして今こうなっているかは長くなるので省くが、友人以上、恋人未満
たまに身体を重ねるくらいだ。
下らない睦言も聞き飽きた。
もしかしたら彼にとって私はそこら辺の町娘以上に都合のいい女なのかもしれない。
そう思うと悔しかった。
それと同時にこれ以上ここに居たら駄目になる。
と私の勘が訴えてくる。
「私は……早く貴方の元から離れたいのに…」
ぼそっと口から出た言葉に
ピタリとハウルの手が止まった。
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ぷん - うう好きです。続きがぁぁぁぁ泣 (2023年1月10日 3時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
Xooooox(プロフ) - 続き…ソワソワ((・ω・)) (2021年4月11日 13時) (レス) id: 2a5836d89c (このIDを非表示/違反報告)
銃兎(じゅううさぎ)(プロフ) - 久々に読ませて頂きました。やっぱり面白いですね…!フラグは触れない程度に、だったら、ちょいスケベな話も書けて、ログインしてない方も読めると思います。参考になれば幸いです。更新再開待ってます。 (2019年1月8日 17時) (レス) id: 49beb076d4 (このIDを非表示/違反報告)
紅音(プロフ) - 他のリンクでもいいのでR見てみたいです.../// (2018年8月27日 7時) (レス) id: 4b01a47894 (このIDを非表示/違反報告)
るうは - ある作者様がやっていらっしゃっていた方法ですが、ピンクのお話を作ってその作品のURLをこの作品に貼り付けるのはどうでしょうか。それなら、ログインしてない方々もそのURLからピンクの作品に飛んで行けますし。あくまでも参考になさってください。 (2018年8月17日 9時) (レス) id: 33a9140fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぉら | 作成日時:2018年8月11日 22時