第15話 ページ16
零「お主らのような若者が正当に評価もされずに埋もれていくだけ...。というのは歯がゆいからのぉ。夢ノ咲学院にとって、アイドル業界にとって、いいや、人類社会にとっての損失じゃ。」
零「お宝が汚され、ゴミ袋に収められて捨てられてしまうのを放置するのは、愚かというものじゃ。それに、これは我輩の罪滅ぼしでもある。」
...何となく、本当に、意味は無いと思うけど。
聞きたくないと思った。
零「かつて『五奇人』と呼ばれた我らは、悪の権化のようであった。気ままに遊び回り、夢ノ咲学院を無秩序と背徳の坩堝へと変じさせてのじゃ。そんな『悪』たる我らを征伐し、夢ノ咲学院を平和に導いたのが生徒会じゃった。」
零「我ら『五奇人』の横暴に惑う生徒達の願望を、祈りを体現するかのような救世主として、かつての生徒会は在った。...歴史は繰り返す、それが真理じゃ。」
零「今、傲慢な暴君と化した生徒会を打ち倒そうとお主らが立った。それは必然だったのじゃろう。...故に、この現状は我ら『五奇人』が招いたものじゃ。」
零「アイドルという、輝かしい立場に胡座をかいて。人気と名声に支えられて好き放題に振る舞っていた、若かりし頃の愚かな我輩たちがな。」
黙っているしか...ないのか?
零「その尻拭いを、お主ら罪なき若者のみに任せるのは心苦しい。故に、我輩も出来る限りで手助けをしたのじゃよ。...って兄者?何処に行くんじゃ?」
「ちょっ、と、な?」
零「全く...普段は昔の事なんて覚えて無いみたいな態度しおって...。」
過去の事は....話されるのが1番嫌いだ。
留学して、全てを置いて逃げて来た事も思い出してしまうから。
「っ、何で戻って来たんだろ」
こう思ってしまう自分が大嫌いだ。
今日のラッキーキャラクター
マドモアゼル
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作者名:はっぱ x他1人 | 作成日時:2020年5月10日 14時