テニプリ ダーツ界の姫は青学の天才美少女マネージャー 2

自販機前にて　 ページ5

ガコンッ

裕太くんは、コーラと私の分のミルクティーを買ってくれた。
　『ありがとう、付き添いとミルクティー。お代は後でちゃんと返すから』
　「いいですよ、それくらい。それにしてもよかったですね、そんなに、酷くなくて」
　『うん。浅く、広い傷だったから治りも遅くて１週間らしいし』
　「そういえば、今思ったんですけど、Aさんの付き添い樺地の方がよかったんじゃないかって」
　『あっそうだね、樺地くんなら私を担いでいきそうだし。面白そう！』
嬉しそうに話すAさん。
　『でも、裕太くんも面白いし、いい話相手だよ』
そうか、俺はAさんにとってただの話相手だったんだ。
だったら
　「Aさんって好きな人誰なんですか？」
Aさんの恋を手伝わないと
　『えっ、何で知ってるの？』
　「橘さんとか、竜崎さんとかが焼肉の晩に言いに来て…」
　『嘘！！言うなって言ったのに』
それもあるけど、Aさんが俺と似ているところがあったから
　「実は誰かも知ってるんですよ」
　『えっ、誰にも言ってないのに』
　「そんなの見てたらわかりますよ」
貴方のことを見てたから
　『そんなにわかりやすいかな。あの人にもバレてたらどうしよう』
　「大丈夫ですよ、きっと自分だと思ってないですよ」
　『でも、すっごく素敵な人だから、もう誰かのになってるかも』

こんなAさんは初めてみた。初めて会ったときに俺を励ましてくれたAさんが恋する乙女になるなんて
こんな表情(かお)させるなんて羨ましい

敗北したルドルフ→←チャンス

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す