生まれ変わり ページ20
加州side
清光「それでも俺は、また春が春じゃなくなるのが怖い」
??「でも、姫国になっても春告鳥はそんなに変わらなかったんでしょ。だったら思い出したっていいんじゃないかな」
主「そうだぜ清光。春くんが思い出したら安定や堀川、兼さんだって喜ぶだろ」
??「あはは。目に浮かぶよ」
主「それで一日中離れない」
??「抱きついてね」
清光「あーもう!要するに二人が!春に思い出してほしいってことね!」
??「そういうことにしておくよ」
主「なぁなぁ清光」
清光「何!」
主「池田屋に出陣するときの隊長は誰がいい?」
清光「えー何それ。主が決めてよ」
主「いやいや。ここは池田屋に詳しい清光に聞きたいなって」
清光「そんなの、一振りしかいないでしょ」
器が大きくて豪放磊落
そんなあの人の性格を受け継いだ刀
清光「長曽祢さんだよ」
??「そうだよねぇ」
のほほんと答える彼
こういうところはちょっと春に似てるかも
清光「ふっ」
??「え、何か面白かった?」
清光「別に〜」
主「清光。長曽祢虎徹が来たら、池田屋に行くってことでいいんだな」
清光「・・・うん」
??「大きくなって」
清光「ちょっ、止めてよ」
頭を撫でてくる
??「・・・ごめんね。清光」
清光「何が?」
??「 "池田屋で折っちゃって" 」
清光「気にしてない。それに俺には今の俺を可愛がってくれる主がいるからね」
??「ははっ、そっか。・・・安定は元気にしてる?」
清光「うん。してるよ」
??「そっか、それならいいや。元気が一番!春告鳥のこと、頼んだよ清光。・・・やっぱり、忘れられたままは悲しいから」
清光「任せてよ。 "総司" 」
初めて主の友人に会ったとき、とても驚いた
だって、総司の顔に似すぎてたんだもん
そんな彼が言ったのはこの言葉
「ごめん。ごめんね清光!」
その言葉でわかっちゃった
彼は俺の元主、"沖田総司"だって
こういうの、何て言うんだっけ
転生?生まれ変わり?
何にせよ、また総司に会えて嬉しかった
愛されてたってわかって安心したし、嬉しかった
総司の生まれ変わりは主も初めて知ったらしい
総司も「清光の持ってる刀を見て思い出した」って言ってたくらいだし
まだこれは安定と春には言ってない
これは俺たち三人の秘密だ
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作者名:兼さんの耳飾り | 作者ホームページ:http://yuzunoki
作成日時:2023年6月2日 20時