ep175 ページ28
遡ること攘夷戦争時代――。
「そろそろ正式に隊を作ろうと思うんだ」
「「「「は?」」」」
作戦会議こと束の間の食事時、おにぎりをもぐもぐしながら何のことでもないようにAは言った。
「何だよ今更?隊なら普段から組んでるじゃねぇか」
「いや、そうじゃなくてさ。〜〜隊ってちゃんと名前のついたやつ」
Aの言いたいことは理解したものの、その意図がわからず首を傾げる面々に漬物をかじりながら説明を始めるA。
「いやー欲しいと思ってたんだよね、ドカンと動かせる大人数の隊。敵さんの大群にそれ一つで対応できるようなやつ」
今までは四天王を含めた何人かの司令塔を決め、そこへそれぞれ人員を補填することで小さな隊を編成して動いていた。
「別に今までの形でも不便は感じなかったが……何か目的があるのか?」
そう尋ねた桂にAは「んー目的ね……」と視線を漂わせて答える。
「まぁ、一つは効率化。敵の大群迎え撃つ時、今までは複数の隊を集めて対応してたでしょ。だけどさ、それだと司令塔も複数いるわけで勿体無いんだよ」
司令塔の面々は勿論その任に相応の実力者がなる。ならば彼等を散らばらせて有効活用したいと思うのは当然のことだった。
「それに銀時と晋助組ませると実力的には最強クラスな筈なのに毎度どっちが指揮取るかで揉めては作戦全体に支障をきたすからね」
Aがじとりと2人に視線を送れば
「はは、なるほどな」
「というか本音はそっちじゃろ!!あはは!!」
納得の桂と坂本。
「あとは辰馬の仕入れてくれる武器をもっと有効活用したくてね。大砲とか、今の隊で使うには大き過ぎるから」
「おぉ!!それは嬉しい計らいじゃな!!」
2人はにしし、と笑う。
「んで、その隊とやらの司令塔は誰にすんだよ?今の話聞く限り、1人なんだろ?」
食事を終えた銀時が耳をほじりながら興味なさげに尋ねるとAは持っていた箸を置いて言った。
「まぁ、実を言うと司令塔はもう決めてあるんだ。
……晋助、よろしく」
事後報告とばかりのさらりとした物言いだった。
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ギラッフェ(プロフ) - 腐った女子さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてすごく嬉しいです!励みにさせていただきますね!! (2020年5月30日 15時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
腐った女子 - いつもこれが更新されるのを励みにしてます(笑) 更新頑張って下さい! (2020年5月30日 1時) (レス) id: 59a5a46759 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 水神の狐さん» コメントありがとうございます!この回、性転換回というより野糞回だな…と個人的には思ってます笑笑 これからもよろしくお願いします! (2020年5月1日 23時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
水神の狐(プロフ) - 安心と納得の野糞wwwめちゃめちゃすきです!!これからも更新頑張ってください! (2020年5月1日 18時) (レス) id: 5a6fe00bf5 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ジャスタウェイさん» ありがとうございます!もうお名前からして同志って感じで嬉しいです!これからも宜しくおねがいします! (2020年4月13日 16時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2019年9月17日 19時