ep127 ページ30
「それでも――……」
地を這うような副長の声と共に私はインカムを押さえた。
《局長、山崎君。スタンバイ》
「了解です。……そういえばテツの回収方法は?」
そう尋ねた山崎君に私は「あ、そっかまだ伝えてなかった」と言ってふいっと答える。
《上から降ってくるから宜しく》
「わかりま――……って、え!?う、上!?」
山崎君に慌てる時間も与えず、私はカウントダウンに入る。
《3……》
「やるってんならやれよ――……」
《2……》
「……悪ガキ」
《1……》
副長の言葉に銀時はふっと鼻で笑い、テツを足蹴にして――
《0……》
屋上から突き落とした。
「え……ぅ、うわぁぁぁぁぁぁあああ!!!」
悲鳴をあげながら真っ逆さまに落ちていったテツ。
屋上に訪れる沈黙。
誰もが口をあんぐりとさせる中……
「本当にやる奴があるかァァァアアア!!!」
「テメーがやれっつったんだろぉがぁぁ!!!」
刀を振りかざした2人が衝突する……
……かに思われたが、その寸前にニヤリと笑う2人。
「局長!!人質確保ぉぉぉ!!」
山崎君の声も早々に私は指令を出す。
《局長、一発お見舞いしてやって下さい》
それに「よぉし」とバズーカを構えた局長が言った。
「よくここまで堪えたな!もう我慢は要らねえ!!大暴れしてやれ、バラガキ共ッ!!」
そこに佐々木の声も響く。
「フェイクだ!!構わん、浪士ごと撃てっ!!」
おぉ、流石は三天の鬼。勘づくの早い。
バレたのなら仕方ない。さっさと煙に巻こう。
局長のバズーカで文字通り、一面爆煙と砂埃に覆われる屋上。
不安定に浮遊するヘリと爆煙の中で倒れて行く見廻組の隊士達を眺めながら
「さぁて……そろそろ行きますか」
私は立ち上がった。
ビルの屋上から悠々とエレベーターで地上に降り、玄関の前に止めておいた自転車に
「はぁ……これであそこまで行くのか。めんどくさ」
愚痴を零しながらまたがった。
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ギラッフェ(プロフ) - AISさん» コメントありがとうございます!心臓刺激できたようでよかったです笑 これからも宜しくお願いします! (2021年3月24日 23時) (レス) id: d3f370a12a (このIDを非表示/違反報告)
AIS(プロフ) - 橘ちゃんのキャラと能力がどストライク過ぎました。(真顔ゲンドウポーズ)銀さん「ったく、もうちったぁ俺の相手しろよ……。薄情なやつだな」AIS「おっ?君ツンデレか??ならば良し」。ワタクシの心臓を刺激しましたねハイ。更新頑張ってください!応援してます! (2021年3月22日 0時) (レス) id: 2a56ff43b4 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - なまたまごさん» 尊敬だなんでとんでもないです!ただたた銀魂が好きなだけです笑 なまたまごさんもがんばって下さい! (2019年6月24日 20時) (レス) id: ea51419cd6 (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - すごく面白いです…!同じ作者として尊敬します。これからも頑張ってください!! (2019年6月24日 0時) (レス) id: b5ac9a2789 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - Nightさん» 応援ありがとうございます!!ぜひぜひ楽しみにしてて下さると嬉しいです。がんばります!! (2019年6月23日 11時) (レス) id: ea51419cd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2019年4月19日 7時