【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 玖

ep438 ページ41

それはいつも通り平凡で何ら変わりなく始まった1日だった。


江戸のターミナルが閃光を放って爆発するその瞬間までは————。





2年前を知る者にはあの悪夢が蘇り、知らない者はただ逃げ惑う。

江戸は再び恐怖と混乱の渦に叩き落とされた。



《爆発の原因、規模は不明。事故、テロいずれの可能性も考えられます》


無機質に響く避難サイレンが頭を殴りつける中、新八と神楽のもとに沖田が現れる。


「おめーらが協力しなかったばっかりに……獲物横取りされちまったぜ」



その言葉と同時に街のテレビからは


《内閣総理大臣の別邸が反政府組織の襲撃を受け、総理は交戦の末、死亡したとのことです》


2人は耳を疑った。しかしその疑念を打ち消すようにニュースは繰り返す。



《総理が反政府組織により殺害されました。ターミナル爆破との同時多発テロと考えられています》


逃げ惑う人混みの中で“死亡”、“殺害”……その言葉だけがやけに耳に残った。


「桂さんが……死んだ？あの人がそんな簡単に……？」

「やったのは反政府組織なんかじゃねぇ」


そう告げた沖田が見せたのは横流しされた総理別邸の監視映像。そしてそこに映っていたのは


血を流して倒れた桂と……




高杉晋助————。





まるで自分の仕業だと知らしめるかのように監視カメラから隠れようともしない。
その姿は桂の死の信憑性を増すばかりだった。



　



一方その頃——



殺害された桂に代わり内閣の指揮を執るそよ姫のもとに信女が現れた。

そして


「桂さんの亡骸が消えた！？」


死亡が確認された後、忽然と死体が消え、情報が途切れていることを知らせる。

しかし不可解なことはそれだけではなかった。



あっさりと殺害された桂

消えた死体と錯綜する情報。

しかし「総理大臣が死んだ」という事実だけは情報規制をかいくぐり、光より早く国中に知らされた。



「それにターミナルでも……あそこでは爆破される前からおかしな事が起こってたみたい」


ターミナル施設に異常が見つかったという理由で爆発前に人払いがされていた。


「それも周囲5キロメートルというかなり大がかりな規模で」


　

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