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ep19 ページ21

ガタリガタリと門が乱雑に揺さぶられる。

私達は息を潜めてそれを見ていた。

門の前に並べられたパトカーからして、屯所内に人間が残っていることはもはやバレているだろう。
つまり、門が開いたら直ぐさま戦闘開始。

重量のあるバズーカをグッと握りしめた。



そして門がバキ、という音と共に開かれたその瞬間――








ドォォオオオンッ――!



バズーカが威勢良く乗り込んで来た集団を虫ケラの如く吹っ飛ばした。


「はい次」



ドォォォオオオンッ――!


絶え間なく繰り出される攻撃に敵の数は半分、また半分と減って行く。

しかしそれでも攘夷浪士達は決死の覚悟で突っ込んで来た。



「うぉぉぉおおおおッ!!!」


目を見開く彼等と視線が交わる。

一切の曇りない瞳。己を信じ、一振りの刀で勝負しようとする姿――――


嫌でも昔の自分達と重なる。




…………いや、駄目だ。

それを考えるのは雑念。

甘えるな。



ドォンッ――!



さっきまでより何倍も重い引き金をなんとか引けば、迫っていた攘夷浪士達は遥か背後へと吹き飛ばされていた。


「……すみません、ズレましたね」

「不具合か?」

「……えぇ、少し引き金が引っかかったみたいです」


心配して駆け寄った局長に私はそう返した。

言えない。
かつての仲間と重なって引き金引くのを躊躇ったなんて。いや、そもそも言う必要も義理も無いか。




 




そこに車のエンジン音が迫ってくる。


「クソ、援軍か……」


再び門の外へとバズーカを構えた局長。

私は迫るエンジン音の方向へと目を凝らした。



 


…………いや、違う。



「局長……あれは我々の援軍ですよ」

「え……?」




こちらを振り返って問い返した彼。その背後で迫り来る車からメガホンを通して声が聞こえてきた。



《近藤さんッ!橘ッ!無事かぁぁあああッ!?》



副長だ。



「無事ですよー……って言っても聞こえないか」


仕方なく、私は大腕を振って無事を伝えた。



「……よく見えたな」

「えぇ、目だけはいいんでね」



にやりとして見せた私の肩にぽんと手が置かれる。不思議に思って見上げれば……


「ありがとう」

裏のない笑顔を見せる局長がいた。


「礼には及びませんよ、参謀ですから」

「そうか……。じゃあいよいよ旨い酒でも吞むか!」

「はい!」



 

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ギラッフェ(プロフ) - からちぇさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!これからも応援お願いします! (2020年9月11日 22時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
からちぇ - ドストライクな作品でした!めちゃくちゃ好きです (2020年9月10日 19時) (レス) id: b750728265 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 今井月華さん» コメントありがとうございます!ちょっと気を抜くとすぐ体調崩しちゃいますからね、気をつけます。月華さんもお気をつけ下さい(^^) (2018年11月3日 7時) (レス) id: c530a04275 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ハニーさん» ご心配ありがとうございます!これからインフルエンザの季節ですし、ハニーさんもお気をつけ下さい(^^) (2018年11月3日 7時) (レス) id: c530a04275 (このIDを非表示/違反報告)
今井月華(プロフ) - お疲れ様です。体調にはお気をつけ下さい^_^ (2018年11月2日 21時) (レス) id: 7d138352b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2018年10月1日 22時

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