74 ページ20
『........よし。俺の部屋なら大丈夫。人の姿になれるよね。力、伝わってるよね。』
誰に言ってるわけでもなく
ただひたすら、自分に言い聞かせる。
大丈夫
大丈夫って。
そうでもしなきゃ、自分を保っていられないから。
『厚........お願い。人の姿を見せてよ....!』
だけど。
いくら声をかけても、抱きしめても。
温かさを取り戻す気配が、ない。
『なんで....何も答えてくれないの?俺は君の主だよ?姉さんの跡を継いだ、姉さんの意志を継いだ、この本丸の審神者だよ?やっぱり君も、姉さんじゃなきゃダメなの?ねぇ............何か言ってよ....ッ、ね、、、、ッにか....えよ....!!!!!あつし....!!!!!!!!!!!!あぁああああぁああああぁああああああぁあッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
信じざるを、得なかった。
本当は、触った時からわかってたんだ。
もう戻れない。この子はもう、人の姿になれないって。
ただ、現実を受け入れたくなくて
もしかしたら
まだなんとか
そうやって現実から逃げてただがむしゃらに突っ走って。
余計に辛い思いをするって
知ってたのに。
ごめんね。
助けることが出来なくて。
何もしてあげられなくて。
辛かったよね。怖かったよね。寂しかったよね。
『やっぱり........審神者、、、、、しッ、、かくだッ........!!』
姉さん。ごめん。
大切な刀を。
大切な人を。
俺が、殺した。
301人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
魄鴉(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!僕も、自分で書いたものですが読み返すと切なくなります。最後まで、主くんのことを見守っていてください!ありがとうございます! (2018年8月8日 19時) (レス) id: d3265c7f63 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - いつも拝見させていただいてます。主くん切ない。続き楽しみにしてます。無理せず頑張ってください! (2018年8月8日 18時) (レス) id: 759235ef95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:魄鴉 | 作成日時:2018年7月3日 19時