飛行訓練2 ページ23
その後マダム・フーチは箒の握り方の指導をし、笛を吹いたら少し浮くようにと指示した。
だが、フーチが笛をふこうとした瞬間…。
「う、うわぁぁぁぁあああぁぁあ！！」
「こら、戻ってきなさい！」
ネビルが、不安と緊張するあまり、早々と地面を蹴って飛んでいってしまった。
くるくると思いがけない方向に飛ぶ箒。
私は真っ青になって、ネビル！と叫んだ。
それが聞こえたのか一瞬だけこちらをみたネビルだが、次の瞬間に彼は箒から手を離してしまったのだ。
思わず、ネビルが落ちてくる方へ走ったが、ドサッ！！という音と共に、ネビルは地面に落ちた。
「…うそ、ネビル！！」
私は真っ先に駆け寄り、勢いよく首筋に指をあてた。
動揺で脈は測れなかったが、ネビルはうぅ…と痛そうに唸った。
間もなくマダム・フーチがやって来て、ネビルの様子を見た。
どうやら手首の骨を折っていたようで、フーチとネビルは連れ立って医務室へ行った。
「私がこの子を医務室へ連れていきますから、その間は誰も動いてはいけません。
箒もそのままにしておくように。さもなくば、クィディッチのクの字を言う前にホグワーツから出て行ってもらいますよ」
フーチはそう言い残して、去っていった。
「手首だけでよかったわ…。ほんとに、まったくもう、ネビルったら…」
「大丈夫？A」
ハーマイオニーが背中をさすってくれた。
私は額に手を当てて、ため息をつく。
「ほんと、目が離せないというか、ネビルって…。あの子、瞬きする間になにか問題をおこすんだもの、」
「あいつの顔見たか？大間抜けの」
ふと、囃し立てる声が聞こえた。
ドラコだ。
他のスリザリン生もギャハハと下品に笑って、ネビルを馬鹿にした。
パーバディが彼らに怒ったが、効果はなかった。
「これ、あいつのか？」
ドラコは、ネビルが落として行ったであろう思い出し玉を拾い上げ、さらに馬鹿にした。
私はムッとして、ドラコに言う。
「ドラコ、いい加減にして。マダム・フーチの言ったことが聞こえなかったの？
変なことしてもし退学になったら、どうお父君に言い訳するつもり？」
「…ドレッドノート、まさか『恐れ知らず』の君が、そこまで意気地無しだったとはな。
はっ、退学がなんだ、そんなもの…。」
「マルフォイ、返せよ。それはネビルのだ」
突如、背後から凛とした声が響いた。
はっと振り返ると、そこには険しい顔をしたハリーが仁王立ちしていた。
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アキラ(プロフ) - 凜香さん» コメントありがとうございます。更新がなかなか遅くてすみません。あんまりデレが強めのスネイプ先生が苦手なのでうちのスネイプ先生は遅咲きかもしれません、ごめんなさい… (2020年1月15日 23時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
凜香 - オモシロイでーす！ちなみに私の押しはスネイプ先生ですね。 (2020年1月15日 0時) (レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2018年12月17日 15時
