33話 反省 ページ35
だが、その船長がまた戻って来た。
「神無がいねぇ！お前ら、見たかっ⁉」
クルー達は首を横に振り大慌てで神無を大捜索し始めた。
ローは1人その場に残り考える。
そして、クルー達が帰ってきた時動きだすのだった。
ーー
神無は今、物置部屋にいた。
狭い隙間に入り込み声を押し殺して泣いていた。
初めてだったのだ、ローにあれほど怒られたのは。
甘やかされていたのは知っていた。そして、その甘えを受け入れていたのは自分だ。
『聞き分けのねぇガキは嫌いだ』
その言葉が頭の中でずっと聞こえてくる。
その度に涙が溢れてくるのだ。
"嫌われたくない"と思っていた。だけど、嫌われてしまった。
ーー
「船長！こっちもいません！」
「こっちもです！」
「キャプテーン！地下の方も探したけどいないよ！」
クルー達がいくら探してもいない。
ローは立ち上がり、クルー達を残してその場を後にした。
コツコツと靴の音が響く。
ローは狭くても身を滑り込ませることが出来る場所、物置部屋へと向かった。
(あいつは今、子虎に変化している筈だ。その体を利用して障害物が多く、暗く、狭い所に隠れている筈だ)
そして、物置部屋に着くとドアを開けて中へと入る。
奥へと進み、本棚と机を見つけて椅子に座り机にあるランプを少しつける。
本棚から本を取り出して本を読み始める。
神無は、ローの姿を目にしてまた涙が溢れる。
「俺は、お前に知らなくてもいいことは言わないつもりだ。何故ならお前はまだ子供でものの判別がまだ難しいからだ」
1ページ、1ページとめくっていく。
「だが、お前がどんな実を食ったかは教える。お前はもうなんの実を食ったかは分かっている筈だ。だが、どんな実かは知らない筈だ」
神無は首を縦に振る。
「お前が食べた実は、この世に存在するかしないか分からなかった伝説の実だ。四神と呼ばれる4つの方位を守護する神で、そのモデルの実をお前は食べた。これが世界政府や海軍にバレると良くて兵器、悪くて身体をいじられる。いわゆるモルモットだ。そうなれば俺達とはもう外には出られなくなる。俺はそれが嫌だった。だから、虎になるなと言ったんだ。悪い、俺がお前にきちんと話していなかった結果だ」
ローはそう言って本を本棚に戻した。
「本当に悪かった」
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koame10001(プロフ) - あの、ワンピースなら外国の苗字などにした方がいいと思います。それと、もしそのままがいいのならワの国出身などでいいと思います。 (2020年8月13日 2時) (
レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 架印�靴気�» ありがとうございます！訂正しました。 (2020年3月2日 1時) (レス) id: bbf2f2d999 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤字報告です。46話「助けが送れて悪かった。（以下略）の所ですが、“遅れて”が正しい漢字ですよ。 (2020年3月2日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
裕貴(プロフ) - はい！また何かありましたら報告します！ (2020年2月27日 22時) (レス) id: 7bd5a40029 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 裕貴さん» ありがとうございます！訂正しました！ (2020年2月27日 22時) (レス) id: bbf2f2d999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒狗
| 作成日時：2020年2月16日 1時
