32話 脱出 ページ34
船に辿り着き、ベポ達が脱力する。
「おい、お前ら安心するのはまだ早いぞ！追手が来るはずだ。今すぐ潜れ」
緊急潜水の警音が船内に鳴り響く。
神無はローに抱えられ中へと入る。それに続きベポ達が中へと入った。
警音が鳴り止むと潜水した合図のため皆んな脱力感でそこら辺に座ったり倒れたりしていた。
「新しくクルーになったジャンバールだ。仲良くしろよ。シャチ、後はお前に任せる」
ローはそう言って神無を連れて部屋に戻る。
「神無、虎になるなって言ったよな？」
声のトーンで怒っているのが分かる。
子虎の姿から人間の姿に変わる。
貴女「ご、ごめ「謝ってすむことなら俺もわざわざ虎になるな、なんて言わねぇ」っ、、、」
ローは神無の胸元を掴み引き寄せる。
貴女「っ！」
「聞き分けのねぇガキは嫌いだ」
その低い声にビクッと体が震える。
ローは乱暴に神無を床に落とすと部屋を出て行った。
神無は涙を流し、子虎になるとある場所へと向かった。
船長室に行った筈のローが戻ってきてクルー達は驚く。何しろ、ローが部屋に戻ると本を読むか薬の調合などで部屋から出ることはまず無い。
そして、あの様子。クルー達はゴクリと唾を飲み込む。
イライラしているのが分かった。
ペンギンは、控えめにローに話を切り出した。
「船長、神無はどうしました？」
「知るか、あんなガキ」
「「(おっと、これはヤバイ)」」
クルー達の声が一つになった瞬間だ。
「え、神無が何かしたんですか？」
ペンギンは疑問を抱き聞く。
「虎になるなっつったのになりやがった」
ローは珍しく子供のようにいじける。
「レイリーのあの覇気から船長を守ろうとしたんじゃないですか？俺達の前に出ましたし」
ローは「そんなん分かってる」と言う。
「なら、どうしたんです？」
「あいつが何食ったか忘れたのか？伝説の実を食ったんだ。バレたらもう街にも行けなくなる」
クルー達は成る程と頷き苦笑いする。
「じゃあ船長、そのこと神無に行ったんですか？」
ローは黙る。
「因みになんて言いました？」
「聞き分けのねぇガキは嫌いだって言った」
ローはまた黙る。
そして、ペンギンの小言を食らった。
「船長！それはダメでしょ！！ちゃんと理由話さなかった船長が悪いっ！！あの子はまだ子供で自分がどんなにヤバイモノ食ったのか理解してないんですから！」
ローが大人しく部屋に戻ったのを確認するとクルー達は胸を撫で下ろした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 793人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
koame10001(プロフ) - あの、ワンピースなら外国の苗字などにした方がいいと思います。それと、もしそのままがいいのならワの国出身などでいいと思います。 (2020年8月13日 2時) (
レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 架印�靴気�» ありがとうございます！訂正しました。 (2020年3月2日 1時) (レス) id: bbf2f2d999 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤字報告です。46話「助けが送れて悪かった。（以下略）の所ですが、“遅れて”が正しい漢字ですよ。 (2020年3月2日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
裕貴(プロフ) - はい！また何かありましたら報告します！ (2020年2月27日 22時) (レス) id: 7bd5a40029 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 裕貴さん» ありがとうございます！訂正しました！ (2020年2月27日 22時) (レス) id: bbf2f2d999 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒狗
| 作成日時：2020年2月16日 1時
