マイクを五回 ページ7
かなりの距離を走り、ようやくホテル付近に着いた
ハァハァと息を切らしながら、三人がその場にゆっくり立ち止まる。
男子三人、そして、そのうちの一人がこのあたりの地理を知り尽くしているということもあり、なんとか大人数の女性陣をまくことができたらしい。
「ハァ…ここまで来れば大丈夫だろ。」
「そうだな…。えっと、依早喜、くん?あ、ごめん苗字知らないから…ここまでの道案内どうもありがとう。」
「あ、いッ、いえ!依早喜、ちょ、ちょっと楓舞ちゃんに連絡してくるねッ。」
そういって彼は逃げるように携帯とともにどこかに歩いて行った。
「あ…行っちゃった。」
「なーんか掴みどころのない子だよなぁ。オレっち最初完全に女の子だと思ってたんだよね!」
「あぁ、俺も最初はそう思ってた。」
思い出したらしく、思わずぶるっと震える一二三と、それを見て思わず少し笑ってしまう独歩。
ふと先ほどまでのことを思い出し、独歩は重苦しく口を開く。
「なあ一二三、さっきは、すまなかった。」
「え?すまなかったって、お前なんかオレっちに謝ることしたかぁ?」
彼曰く、先ほどの一二三が独歩のために怒ってくれたので救われた気がしたのだとか。それを聞いた一二三は爆笑をしながら、何年の仲だと思っているのかと言った。
「ま、1つだけやめたほうがいいことがあるなー?」
その言葉に独歩は思わず首をかしげる。
「すみませんって口癖になってるから直したほうがいいぞー。」
「あ、あぁ、すまない...。」
思わず言ってしまい、慌てて口を手で塞ぐ。一二三は軽く笑いながら、ほらな?と言い、独歩もと微笑みながら答える
「みたいだな。気をつけるよ。」
「ま、無理だと思うけどね。」
一二三が微笑みながら、小さく呟いた声は、彼の幼馴染の耳には届くことなく、中王区の闇の消えた。
219人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜月花(プロフ) - レモンさん» なるほど、そこのところはご説明が足りず、申し訳ありません。ただ学校は流石にいけないので、ほかのディビジョンの方に行っている設定です!どうぞこれからもよろしくお願いいたします! (2019年2月3日 21時) (レス) id: ab99525799 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 桜月花さん» 資料集読んだんですけど、兄弟の子も住んでるみたいなので女装とかしてるのかと思ってましたwそういう事なんですね、、。続き、楽しみにしています! (2019年2月3日 12時) (レス) id: 988ab4cef7 (このIDを非表示/違反報告)
桜月花(プロフ) - レモンさん» すみません、注意書きのところに書くのを忘れていました…。設定資料集を見ていただければわかると思うのですが、彼は家庭環境が複雑で色々あって…といった感じです。公式設定を少し曲げてしまい申し訳ありません!これからもよろしくお願いします! (2019年2月2日 20時) (レス) id: ab99525799 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 男の子って中王区に住めないんじ、、、← 面白いし、設定もしっかりしていて読んでいます!更新頑張ってくださいね (2019年2月2日 19時) (レス) id: 988ab4cef7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜月花 | 作成日時:2019年1月3日 10時