21話.仔犬チャン、狂犬におつかいを頼まれる。 ページ22
ー朝から会議がある為、嶋野と真島を見送ると西田達と事務所で遊んだりしてお留守番をしていた少女
【にっしートランプしよ！】
「トランプですか...。それなら多人数の方が楽しいんじゃないですか？他の奴らも呼んできますね」
【はーい！】
西田が数人の組員を呼んでくると【真島組vs嶋野組神経衰弱大会】なるものがはじまった
少女は、もちろん真島組である
しばらくそうして遊んでいると西田の携帯から着信を知らせる音が鳴った
「すみません、ましろさん。親父から電話みたいなんで少し席外しますね」
【ん？吾朗ちゃんからお電話。行ってらっしゃい！】
五分程して電話が終わった西田が戻ってくると【お待たせしました。親父、会議の資料をわすれちまったらしくてましろさんに届けてほしいみたいなんですが...。】と声をかける
【うーん...。私、会議の場所知らないよ？】
「あぁ。俺が本部まで送っていきますよ」
【わかったー！じゃあ、神経衰弱大会終わり】
【じゃあ、これが会議の資料です。俺、車まわしてきますね】と声をかけて外に向かう西田を見送ると手渡されたリュックを背負ってお出かけ用の耳あてとマフラーと手袋をつけて待つ
「ましろさん、お待たせしました。行きましょうか」
【うん。みんな行ってくるねー】というと組員達に手を振って車に乗る少女に【お嬢、お気をつけて】と声をかけてお辞儀をしている強面な黒服の男達
【ねぇねぇ、にっしー】
「どうしました？」
【私、吾朗ちゃんのお仕事姿見るのはじめて。知らない人に会うの緊張する。吾朗ちゃんなんで忘れ物しちゃうの...】と不安そうに話す少女に【皆ましろさんには、優しいと思いますよ。それに今日は、弥生姐さんと桐生の叔父貴もいるはずですから】と安心させるように声をかける...
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22話.仔犬チャン、【東城会本部】にはじめてのおつかいに行く。→←20話.狂犬、堂島の姐さんにお見合い写真を渡される。
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作者名：竜胆ましろ | 作成日時：2024年3月18日 19時
