「ようやく努力が報われるときが来た……！」 ページ10
AKUMAの弾丸は巨大である。
恐らく大体手のひら二個分ほどの長さ、包むように握りしめたとして親指と他の指がくっつくことはない。
縦およそ30�僉�直径およそ15�僉帖�
AKUMAの血の弾丸、それは触れるだけでウィルスが体に伝わり死をもたらす。
「大きい標的ほどよく狙えるんだ」
当たり前だろうが、と私の頭を殴ってきたクロス師匠。
私を人間として扱っているか云々は置いといて、確かにそれは事実だと私は目の前の景色を見つめる。
ラビを後ろに、私は前に一歩進みでる。
手には握り慣れたナイフ。
目を瞑れば、数日前までの夜中の光景が浮かび上がった。
教団地下、修練所。
ランダムで玉を打ち出すシューティングマシーンは、本の中でよく見る野球部のバッティングマシーンとやらに酷似していた。
早さも玉の大きさもタイミングもまちまち。
そこだけは、本当に戦闘訓練用だったけど。
目隠しをしているから視界は真っ暗。
目を開けても閉じても同じなので、いっそのこと……と目を力強く閉じる。
静寂に意識を集中させ耳を澄ませれば、ガチンと何かがぶつかる音がする。
射撃用意、そして空気の振動で玉が発射されたことに気付く。
音は斜め前方。
右手を振り上げ玉を撃ち落と――
『いがっ……！』
強い衝撃と熱のような痛みを感じ、蹲って顔を抑える。
その間にも再びガチンと音が響き渡る。
あ、これはやばいフラグ――
『だっ！』
一つ目は肩に直撃。
ガチンという音。すぐ追いかけるようにガチンという音。
『あぐぅっ、っだぃ！』
二つ目は腹に直撃。
腹を押さえ蹲ろうとした頭に三つ目は直撃する。
『ちょ、ちょっと待っいだ！し、死ぬ！マジで死亡フラグっ、づ！』
ランダムに設定したので、玉がなくなるまで止まることはない。
それまでずっと袋叩きだということを、Aは瞬時に悟った。
確かに痛みには強いけれどだからってドMとかではないのだから。
まさに血の滲むような努力をした。
その次の日は全身が痛くて、リナリーちゃんに手当てしてもらった。
特訓してたらぼこぼこになったなんて婦長には絶対に言えない。
言ったら死ぬから。
「ようやく努力が報われる時が来た……！」
さも嬉しそうに私は笑う。
っというか気味の悪い笑みを浮かべている気がする。
だってあの痛みは無駄じゃなかったのだから。いやマジで。
右斜め28°あたりから射撃準備の音が聞こえる。
ナイフを構えた。
そして一撃目。
私は躊躇せず、最初の弾丸を真っ二つに切り落とす。
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∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - mo-taさん» 面白いですかありがとうございます！もう4冊目なのでなんでこんな長引いてるんだよ！と茶舞台ひっくり返したい思いです！ (2014年9月6日 12時) (
レス) id: d6bef4f0e5 (このIDを非表示/違反報告)
mo-ta - どうも！mo-taです。この作品すごく面白いと思います！！更新楽しみにしてます！ (2014年8月23日 6時) (レス) id: 58b0bd4753 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - 銀来さん» お久しぶりです！またコメくださって本当に嬉しいです！クロちゃん格好良くしたいっていうかどんなキャラも格好良くしたい（ (2014年8月11日 19時) (レス) id: d4f6060cfe (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - お久しぶり(？)です！ク、クロちゃんが．．．クロちゃんがカッコ良く見えましたΣ(ﾟдﾟlll) (2014年8月11日 8時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - 銀来さん» 大好きだなんて嬉しい言葉をありがとうございます。他の作品も御閲覧していただいてるなんて頭が上がりません…！ありがとうございます、頑張らせていただきますッ (2014年8月7日 15時) (レス) id: d4f6060cfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧ | 作者ホームページ：
作成日時：2014年5月18日 18時
