「あ、まだデザート残ってるんだっけ」 ページ1
「うあー……御馳走様!」
「……あの量を本気で……」
「ラビだって結構肉食ってたじゃん」
「肉は別腹さ!」
「あ、まだデザート残ってるんだっけ」
「マジで!?」
ウェイターに運ばれてくる優雅な外観のアイスクリームを見つめながら私は座り直す。
ついでに衣服を整えながら近づいてくるアイスクリームを眺めた。
どうやら注文通りすべてのものを持ってきてくれたらしく、バニラ味やチョコレート、抹茶味等とッ合計5種類のアイスクリームが持ってこられた。
「ラビはどれにする?」
「んー……俺はどれも好きさ」
「じゃあ抹茶あげる。 私抹茶の苦いのが嫌いなんだー」
「俺は処理役か?」
そう言いながらも文句なさそうに心なしか嬉しそうに抹茶アイスに手を伸ばすラビ。
あれ、ラビってもしかして案外甘いもの好き?
いやでも抹茶は苦味が多いから、どっちかって言うと甘さ控えめが好きなのか……な?
「じゃあ私はバニラいただこうっと」
「ん、んまいさ!」
アイスクリームなんてどこも同じだろうと口に含んで驚いた。
普通のアイスクリームは…なんといえばいいのだろう。
アイスクリームと、クリームが分離されていてそれはそれで美味しかったりもするんだけど、これは綺麗に一体化されてる。
滑らかで舌触りも良くて確かに美味しい。
「あ、Aのバニラもちょっとくれ」
「うん、いいよ。 はい」
スプーンでバニラアイスを一口分掬って、ラビのほうにむける。
ラビはそれを見るが早いか、まるで空腹に死にそうな魚のようにパクリと餌……基アイスクリームに食いついた。
そして舌で唇を舐めながら、「ん!」と声を漏らす。
「バニラもうまいな。 ただ甘すぎるさ」
「そう?バニラは甘いから美味しいんだよ。 あ、ラビの抹茶もちょっと頂戴」
「いいぜ」
そういってスプーンを差し出してくれるラビ。
私はラビを反面教師に、垂れてくる前髪を耳に引っかけながらスプーンを口に含んだ。
ふわりと抹茶の香ばしい匂いとほろ苦さ。
正直抹茶はそこまで好きではないが、このアイスなら問題なく食べられそうだ。
「次のアイスはラビが選んでいいよ」
「んじゃあー……チョコレート貰うさ!」
「じゃあ私はマンゴーにしよ。 あ、チョコレートもちょこっと頂戴ね?」
「俺もマンゴー味見してぇな」
「タロは、半分こにしよっか」
「おう!」
そんな呑気な会話とともに私たちはアイスクリームを堪能する。
……間接キスを仕出かしたと気づいたのは、部屋に帰った後だった。
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∧∧ネコミミ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - mo-taさん» 面白いですかありがとうございます!もう4冊目なのでなんでこんな長引いてるんだよ!と茶舞台ひっくり返したい思いです! (2014年9月6日 12時) (レス) id: d6bef4f0e5 (このIDを非表示/違反報告)
mo-ta - どうも!mo-taです。この作品すごく面白いと思います!!更新楽しみにしてます! (2014年8月23日 6時) (レス) id: 58b0bd4753 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - 銀来さん» お久しぶりです!またコメくださって本当に嬉しいです!クロちゃん格好良くしたいっていうかどんなキャラも格好良くしたい( (2014年8月11日 19時) (レス) id: d4f6060cfe (このIDを非表示/違反報告)
銀来(プロフ) - お久しぶり(?)です!ク、クロちゃんが...クロちゃんがカッコ良く見えましたΣ(゚д゚lll) (2014年8月11日 8時) (レス) id: 578c57ad6f (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - 銀来さん» 大好きだなんて嬉しい言葉をありがとうございます。他の作品も御閲覧していただいてるなんて頭が上がりません…!ありがとうございます、頑張らせていただきますッ (2014年8月7日 15時) (レス) id: d4f6060cfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∧∧ネコミミ∧∧ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年5月18日 18時