「半分こしようねラビ」 ページ49
「えーっと......それじゃあ、メニューの中のものを片っ端からください!」
「は!?」
今大切なことに気がついたんだ。
汽車の中でのお買い上げは、汽車のチケットに記録される。
そして降りた後に払うという特別な仕組みになっている。
だがこの汽車は政府が直接指揮を執っている施設だ。
つまりこの汽車でのお買い物は全部無料......!
「ラビ、私うれしすぎて泣けてきた」
「うん、相席してる俺の気まずさも考えてくれ」
メニューん中を片っ端から頼むとかアニメの中だけの世界だと思ってたさ、とラビは暗い顔でそうつぶやいた。
ちなみに私は好き嫌いが多いから、私が食べれないものはラビが食べてねといえばラビはさらに撃沈された。
先ほどから視線が痛い。
服装のせいか異様な雰囲気のせいか......どちらにせよ、あまりそうやって注目されるのは気持ちいいものではない。
私は一度立ち上がって、周りを見渡してみた。
「......どうしたんさ、A?」
「いや......」
周りを見渡せば、何人もの人たちが慌てて顔を逸らした。
気まずそうなその顔を数秒だけ凝視してから、すぐに興味をなくしたように顔を逸らした。
視線は私の集中力?を途切れさせるから好きじゃないかなぁ。
エクソシストだった時の名残で、視線を感じると敵襲じゃないかと思ってしまう。
AKUMAは目敏くエクソシストのマークを狙うから。
そうでなくても、クロス師匠と歩いているだけで幾百のAKUMAから狙われ、戦闘を強いられた。
もちろん私は役立たずだったけれども。
その時からずっと精神的に刻み込まれたのか、視線を感じると勝手にAKUMAだと思ってしまう。
「AKUMAでもいたか?」
「私とラビって思想でも繋がってるのかな。 まぁ半分正解?いやに見られると、AKUMAかと思っちゃうんだよねー」
「あー、分かるさその気持ち!外歩いてると特に、どれがAKUMAかどれが人間か分からなくなるよな」
「AKUMAかと思って近づいても一般人だったりして腹立たしいよね」
「一度アレンと一緒にいた時、周りが全員AKUMAだったことがあるぞ」
「いやぁ地獄絵図!何それ囲まれたの!?」
「おう。 アレンと初めて会ったときだったかな」
ふぅん、と相槌をうちながら料理が運ばれるのを傍目に見た。
なんかパンみたいだ。ガーリックパンだったら大好物なんだけど。
あ、ガーリックパンだやったぁ!
「半分こしようねラビ」
「ご機嫌だなお前」
「だって美味しいものだよー?」
「寄生型って......」
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∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - ログ@エネさん» ちょっw興奮しすぎじゃき( 読んでくれてありがとう!少しずつ二人の仲を近づけていきたい!…です( (2014年5月17日 19時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
ログ@エネ(プロフ) - おおおおお?ついに?ついに?ラビへの思いに気づくか? (2014年5月17日 0時) (レス) id: 4873300096 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 夏みかんさん» そんな嬉しいこと言わないでください…マジで感激で泣いちゃいますよ>< 本当にありがとうございます!いつも閲覧頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもどうかよろしくお願いします! (2014年5月12日 17時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん - 素晴らしいです。あぁ、めっちゃ好きです!更新頑張って下さい。 (2014年5月12日 15時) (レス) id: 6748ba7e6c (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 羽さん» 楽しませることができて光栄です!更新、頑張らせていただきますね^^ (2014年5月3日 23時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∧∧ネコミミ∧∧ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年1月12日 15時