第…62話 ページ16
店から出て会社へ戻るために歩く
『いつか鬼灯に何かお礼しないとな〜｡あっ､そうだ今度お昼行こう!!私の奢りでさ!!』
「そんな､いいですよ別に」
『えーでもお礼しな』
「加々知さん〜♡」
『うわっ…』
私と鬼灯の間に一人の女性が割り込んでくる､その女性はさっき話した加々知さんと付き合ってるの､笹川さんと付き合ってるの､と怖い顔で言ってきた人の一人｡確か…小林さんだったかな
この人どっちも聞いてきたんだよ､どっちかにしろってな
「加々知さん〜どうして私の誘い無視したんですか?私傷つきましたよ…」
小林さんは鬼灯の腕に絡みつき甘ったるい声で話す
私は邪魔しないよう少し離れて歩く
「誘い…?はて､私貴方に誘われましたっけ」
「お昼一緒に行きましょうって加々知さんのデスクにメモ置いておいたんですよ〜」
「…あ､もしかしてピンクの付箋ですか?」
「はいっ」
「申し訳ありません､ゴミかと思って捨ててしまいました」
「す､捨てた…?」
「次はメモではなく声をかけてください」
「じ､じゃあ今日の夜飲みに行きましょ!!」
「それは貴方と二人で､ですか?」
「はい…っ!」
「お断りします｡今日の夜は帰って用事があるので」
「えぇ〜…そんなに大事な用なんですか?」
「はい」
「うぅ…私よりも大事なんですか…?」
上目遣いを使い泣きそうな顔をする
顔はまぁ可愛い方だから普通の男性はこれで落ちるだろう｡しかし…相手は鬼灯
「無理です」
「少しだけでいいですからっ!」
「何を言われても無理です」
『…あの小林さん｡ほっ…加々知さんを無理に誘うのは』
「うっさいわね貴方には聞いてないのよ…」
ボソリと鬼灯に聞こえないよう呟く
「…明後日ならいいですよ｡Aさんも誘っていいならですが」
明後日…?明後日は…鬼灯が地獄へ戻った後仕事をしなくてもいい日じゃ…
「二人きりじゃダメですか…?」
「それなら行きません」
「…わかり…ました」
「はい」
「むぅ…二人きりが良かったのに」
「残念ですが､私はそこらの男とは違い簡単には落ちませんよ｡それといい加減離れてください｡歩きにくい」
「……」
すると小林さんは何故か｡な ぜ か!!
私を睨んで先に会社の中へと入っていった
『…明後日帰ったら休める日なのにいいの?』
「あまりにもしつこいので」
『小林さん､すごい人だな』
「こちらへ来た時どこへ堕ちるのか楽しみですね」
『こっちもすごい人だわ』
__
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くら(プロフ) - 葡萄シャーベットさん» わわっ､ありがとうございます!!楽しんでもらえて良かったです(*´-`) (2018年4月9日 21時) (
レス) id: 6934ed849b (このIDを非表示/違反報告)
葡萄シャーベット(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しませて頂いてます(＾＾)これからも頑張って下さい！ (2018年4月9日 20時) (レス) id: f6cb6ae02b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くら
| 作成日時：2018年4月8日 23時
