図書室の彼女『 雲雀 恭弥 』

31話 ページ31

『ディーノ』


「ん?」


『ん?じゃない｡…なんで後ろから抱きしめてんの』


「いいじゃねーか｡今度はちゃんと再会出来たんだから」


『わからん…』


「ずっと心配してたんだからな」


『…まぁ…それは､ごめん…ありがとう』


「前よりも素直になったなお前｡無表情は変わらねぇけど」


「見てるこっちが暑苦しいぜ…」


『だって獄寺怒ってボム投げてくるかもよ』


「ここ俺の部屋なんだけど!?」


『もううう離れて』


「たく…わーったよ」




ディーノは立ち上がり私から離れ隣に座る




「お前､今の家族とは仲良くやれてんのか?」


『大丈夫､父さんも母さんも姉さんも私のこと大事にしてくれてる』


「へえ､姉がいるんだな」


『すごくいい人だよ｡でも愚痴がうるさい』


「はははっ!結構うまくやってんだな､よかった」


『…まぁ､そうだね』


「??どうかしたか?」


『敵が…もし､母さん達を傷つけたらどうしようって…ずっと考えてる』


「…」


『もう限界でしょ?私が生きてること隠すの』


「…大丈夫だ､今度は絶対俺が守るから」


「今はあの雲雀もいるからな､安心しろA」


「えっ!?雲雀さんが!!?」


『戦いたいからまだ襲われないのって言われたよ』


「あの野郎ただ暴れてぇだけかよ!!」


「ははっ､雲雀らしいな」


『……はぁぁ…ツナ､獄寺､山本』


「えっな､なに?」


『もしさ私のせいで危ない目にあわせたら本当にごめん｡…あんまり近くに寄らないようにしてたけどもうこんなことしたくないから』


「もしかして今まで避けてたのって…」


『避けた方がいいかなって思って｡…ツナ達が強いのはわかってる｡それでも危ない目にあわせるの嫌だったから』


「そうだったんだ…でも大丈夫だよ｡Aちゃんは絶対守るから｡ねっ獄寺くん!山本!」


「まぁ…10代目がそうおっしゃるなら」

「当たり前じゃねーか､Aは友達だからな」



『友達……そっか…』


「よかったな､良い友達が出来て」



ニコリと笑い私の頭をわしゃわしゃと撫でる



『…ん』


「あっ今少し笑ったか?」


『わっ笑ってないし』


「はははっ､ほんと可愛いなお前」


『うるさいヘタレ』


「なっ!!だからヘタレじゃねーって!!」


「何言ってんだ､ヘタレだろ」


『元家庭教師もそう言ってるよ』


「Aは知らねぇと思うけど俺はあれから強くなったんだからな!?」


『階段から落ちたくせに』


「う…」








__

32話→←30話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す