【金カム】坊主頭に興味が湧いて参 (ページ19)

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118話　ウトウトページ19

そうして確認すると、その中の二枚が本物であることが分かった。

アシ「暗号をとく鍵はやっぱり、父の名前…"狼に追いつく"という意味のアイヌ語…
ホロケウオシコニで間違いない…！！」

白石「"狼に追いつく"…お前の手柄だぜ、キロちゃん」

貴『……ソフィアさんと一緒に会えると思ってたけど…』

ソフィアが鶴見中尉に捕まった際にはぐれたのだろうか。
ウイルクと杉元を撃たせたとはいえ、やはり気になるし心配に思ってしまう。

杉元「アイツらを出し抜く方法はひとつしか無い。海賊房太郎が教えてくれた情報に賭ける。

アイヌが大昔に、集めた金塊を最初に隠した場所…そこへ向かって移動しながら暗号を解く！！」

…

その後一同は門倉達と合流し、汽車へと乗り込んだ。

土方「暗号解読のために刺青人皮を広げるにはちょっと狭い」

牛山「座席をいくつか引っこ抜くか？」

相変わらずの牛山の脳筋思考に、ミツキは思わず微笑んでしまう。

そんな時、白石が「こっち広いぜ！！」と一等車の方を指差し、皆そっちへと移動する。

男「あらあら…三等車は後ろですよ。一等車の切符はね、四倍くらいの値段かな？ご存知ないでしょ」

「……」

なんなのだろうか、この乗客の男は。
一見すると優しく相手を諭すような雰囲気と錯覚するが、なんとも嫌味っぽい物言いで腹が立ってくる。

男「不潔そうだから早く出ていったほうがいい。あとから来る乗客に迷惑だよ」

貴『……斬りましょうか…』

白石「こらこら」

ミツキが刀の柄に手を置くも、白石に止められる。
そんな彼女に代わり、杉元が男の顔面を鷲掴んで車両の外側の通路へ追い出した。

…

それから少し経ち、暗号解読に集中するアシㇼパを待つ間、ミツキは柔らかく質の良い座席に腰掛けた。

白石「こりゃいいや。俺らだけの特等席だな」

杉元「……ああ」

貴『ふぅ…なんか疲れた…』

ミツキは眠る杉元に続き段々とウトウトし始め、隣に座る白石に体を預け眠ってしまう。

土方「…随分と仲睦まじいようだな。白石由竹」

白石「…っ」

白石は土方からの鋭い視線に冷や汗をかきながらも、自身に寄り掛かって眠るミツキを起こさぬようじっとし続けた。

…
……

土方「なに、外に女？」

永倉「先週から"刀を教えてくれ"とうるさくて…全く敵わんですよ。土方さんと祖父が共に戦ったと聞いたとか…本当かどうかも…」

土方「ふむ…名は？」

永倉「たしか…」

…
……

貴『九百九…っ！九百十…っ』