【金カム】坊主頭に興味が湧いて弐 (ページ27)

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76話　可愛いページ27

貴『ん…む………ぉ…おいしぃ…ッ』

もっちゃもっちゃと食べていると、とうとう白石がゴロンと床に寝そべり始めた。

白石「お婆ちゃんオレもう待てないッ！直でちょうだい！？焼かなくていいから直でちょうだいッ
なんならミツキちゃんのでもいいむしろその方がいいッ！」

「何言ってるんだこいつは…」と白石を眺めていると、ミツキとお婆ちゃんのかわりに杉元が白石の元へ行く。

杉元「ゲボッおぇ…っ」

貴『ハハハハッ！杉元さんそりゃゲロか！貴方ゲロ吐いちょるんか！』

谷垣「ひっどいなこいつら…」

白石の口に杉元がプリプリと吐き出すまさかの光景に谷垣は引き、ミツキは腹を抱えてゲラゲラと笑った。

…

それからまたミツキ達は進み、敷香にて日用品の買い出しをすることに。

貴『日用品か〜私豆菓子食べたいなぁ〜』

白石「んもぉ〜食いしんぼなんだからぁ！」

貴『たはは〜…ん…？』

そう言ってキャッキャしていると、ふと自身の袴の袖に違和感を感じた。
少し不安になり、袖の中に手を突っ込み確かめる。

ない、ない、ない…

貴『は？あぁ……？』

白石「ど…どうしたのぉ？」

写真がない…！一体いつ落として…？

貴『あ…？まさかあの時…』

朧げながらも必死に記憶を辿る。
病室で目覚めた時、尾形が手に何かを持っていた。
ボロッボロの汚い紙切れ。

貴『あいつ…！嘘でしょ…なんで…？』

そんな様子にオロオロする白石を見て、ミツキは一旦息を吐き、落ち着いた。

貴『ロシアに忘れ物したみたいです…』

白石「え、えぇっ！流石にもう戻れないよぉ！？」

貴『……ちょうど良かったかもしれない…』

なんで持っていったか分からないけど、いい加減あんなものは忘れた方がいい。
自分のために。

…

貴『買った買った〜』

ミツキが杖をつきながら白石達の元へ戻ってくる。

白石「おぉ？ミツキちゃん何買ったのぉ〜？」

何かを買ってきた様子だったので、白石はふと気になり駆け寄って尋ねた。

貴「リボンですよ！これはね〜髪を結う為のもので…こうやって〜…』

そう言いながらミツキは髪をその場で慣れた手つきで結う。
包帯が巻かれた右手で結う様子に、なんだか見ていて心が痛む。

貴『どうです？この髪型はマガレイトって言って…』

白石「…すごい…かわいい…」

貴『…どうも…』

白石「…！」

いつもの鼻の下を伸ばしたようなものとは違う褒めにミツキは動揺し、言った本人も無意識だったのか顔を赤くしてお互い顔を逸らしてしまった。