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「…ねえ、何か仕事あったら手伝おうか?」
「大丈夫ですからゆっくりしていてください。」
探偵社内で少女に基本仕事はない。
事件の資料を整理する事もできなければ、社員の為にお茶を淹れる事すらできない。
少女は毎日座っているだけ。
私が此処にいる理由ってあるのかな…。
毎日考えている事。
愛しい人の探しているものの為に此処までついてきた。
けれどこの場所に自分の居場所はあるのだろうか。
そればかりを考えている。
「私の目が見えたら…私にも何かできるのかな…。」
「焦る事はない。」
福沢が話しかける。
「社長…でも、何か手伝いたいんです。社長と乱歩さんの家に居候させてもらっていますし、目の見えない役立たずの私をずっと雇っていてくれて…恩返しがしたいんです。」
「なら妾の手伝いをするかい?」
「与謝野先生。」
「また買い足さなきゃいけない物があってね、手伝ってもらいたいんだけどねぇ?」
「…行きます!」
少女は嬉しそうに頷いた。
「じゃあ行ってくるよ。」
「ああ、すまない。」
「行ってきます!」
少し興奮する少女の車椅子を押し、与謝野と少女は買い出しに出かけた。
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にゃあめ - 素敵な作品をどうもありがとうございました! (2021年2月15日 19時) (レス) id: bcb659b3e6 (このIDを非表示/違反報告)
れんれんれれれ(プロフ) - 感動しちゃって只今涙目です!! ほんとにほんとに最高のお話でした!! (2017年10月9日 15時) (携帯から) (レス) id: f40e23ddec (このIDを非表示/違反報告)
午後の猫茶(プロフ) - みぃさん» 似てないかもしれませんという意味です。紛らわしくてすみません; (2017年10月4日 10時) (レス) id: d26337f2bc (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 午後の猫茶さん» あ、エセって意味じゃなかったらすみません。 (2017年10月4日 4時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 午後の猫茶さん» 違います。 似非が非似になってるんです。 (2017年10月4日 4時) (レス) id: d62fbb3902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午後の猫茶 | 作成日時:2017年9月29日 11時