第八話 ページ10
「こんなところにいやがったか。」
少女に声をかけてきたのは中也だった。
中也は少女の目の前まで来ては少女の腕を乱暴に掴んだ。
「あ…。」
掴まれた反動でクレープを落としてしまった。
「首領が待っている。
帰るぞ。」
「……い…。」
「“いい子”…だったらわかるよな?」
少女が口を開こうとした瞬間、中也はあの言葉を言い放った。
「…わかった…。」
あの言葉からの呪縛からは逃れられない。
中也も少女もそれをわかっていた。
あぁ…この楽しいひとときもこれで終わりか…。
「待て!」
「Aちゃんを離せ!」
二人の男の声が歩きだしていた中也と少女の足を止めた。
いつの間にか少女は敦の腕の中にいた。
敦の異能“月下獣”によって少女は凄まじい速さで中也と引き離された。
「チッ、人虎か。
手前と遊んでる暇はねえ、そいつを返してもらおうか。」
中也からは肌がビリビリするほどの凄まじい殺気が感じられた。
「断る!
太宰さんから頼まれたんだ…この子を守るって!」
「あぁ?
あの野郎…。」
太宰という名前を聞くと中也は苛立ちを増していた。
「今だ!」
谷崎が叫んだ途端に中也の周りには雪が降り始めた。
そして敦、少女、谷崎、ナオミの姿がまるで霧のように消えていった。
「待て!!
…チッ、あいつが立体映像の異能力者か…。」
しばらくすると雪も消え、その場には中也しかいなかった。
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にゃあめ - やつがれ君分かってて渡したのか……推し優しすぎだろ………すきぴ (2021年2月11日 20時) (レス) id: bcb659b3e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - いえいえ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
ごごねこ(プロフ) - 黒薔薇さん» アアアアアア!ありがとうございます!ですが描きなおしたのが勿体ないのでこのままにします!ごめんなさい!!!!!! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 62117aa9f8 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 『http://uranai.nosv.org/uploader/common/2/e/4/2e42882cc29720f8f1d22c4dd5fa2317.png』 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 勝手に保存しちゃってごめんなさい (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午後の猫茶 | 作成日時:2016年6月29日 0時