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第三十一話 ページ34

「…聞き間違いじゃなかったらもう一回言ってくれるかな?」

「私はポートマフィアに戻るつもりはない。」


パァンッ

部屋に響くその音は鴎外が少女の頬を叩く音だった。

「っ…。」

「あぁ、可愛いAちゃん…一体誰が君にそんなことを言わせるんだい?

 探偵社の人間か?

 奴らが君にそんな考えを持たせたんだね?

 今すぐ奴らを始末しよう、そうすれば君だって考えを変えるはず…。」


「敦達は…関係ない…これは、私の意思…っ!」


パァンッ

また鴎外は少女の頬を叩く。

鴎外の顔に笑顔はなくただ少女を叩き続ける。

「君は“いい子”なはずだ。

 いつからそんな“悪い子”になってしまった?」

少女の頬は赤く腫れあがっていた。


「…私がたとえ“悪い子”でも皆は…敦達は私を認めてくれる。

 “いい子”も“悪い子”も関係ない、私自身を認めてくれる!」


「…君には失望したよ。」

鷗外はまた少女を叩こうと腕を振り上げた。


「!」

目の前の光景に鴎外は目を丸くした。

少女が芥川の異能力“羅生門”を使い自分の胸に向けていた。


「これで私自身を襲えば、鴎外は駒を一つ失うことになる。

 探偵社を襲撃する理由もなくなる。」

「…つまり君は死ぬというのかい?

 確かに君が死ねば大幅に戦力が下がる。

 だが君は死ぬ覚悟があると?」


強い異能力者といえどまだ子供、死ねるはずがないと鴎外は思っていた。


「…これでみんなが守れるなら…。」

うっすらと微笑むと少女は自分の胸を貫いた。




「……ありがとう…だいすき……だったよ…。」



少女の血はまるで薔薇の花びらのように床を彩った。

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にゃあめ - やつがれ君分かってて渡したのか……推し優しすぎだろ………すきぴ (2021年2月11日 20時) (レス) id: bcb659b3e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - いえいえ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
ごごねこ(プロフ) - 黒薔薇さん» アアアアアア!ありがとうございます!ですが描きなおしたのが勿体ないのでこのままにします!ごめんなさい!!!!!! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 62117aa9f8 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 『http://uranai.nosv.org/uploader/common/2/e/4/2e42882cc29720f8f1d22c4dd5fa2317.png』 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 勝手に保存しちゃってごめんなさい (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:午後の猫茶 | 作成日時:2016年6月29日 0時

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