第三十話 ページ33
少女が消息を絶ってから早一ヶ月。
探偵社は足取りを掴めずにいた。
「どこ行ったんでしょうね…Aちゃん…。」
「ポートマフィアに戻ったか、どこか遠くへ逃げたか…あるいは自分で命を…っていうところだろうね。
前にも言ったが彼女の異能力は対象者の異能力を使える、いわば模倣の異能力だ。
うまく使えば消息を絶つことなど造作もない。」
「…っ…でも一人で行ってしまうなんて…。」
「それほどAの意思があったってことだよ。
A自身が決めたことだ、僕達はそれを邪魔しちゃいけない。
だから僕も異能力“超推理”は使わないよ。」
「…あの子ならきっと大丈夫。
貴方達という光に照らされたから。」
鏡花が落ち込む敦を慰める。
「…うん。」
「いやぁ、帰って来てくれて嬉しいよっ、Aちゃんっ。」
「…。」
少女の目の前ににこにこと笑顔を見せる鴎外の姿があった。
「お菓子でも食べる?
あ、それとも新しいお洋服?」
「…鴎外。」
「ん?なんだい?」
首をかしげきょとんとする鴎外に少女が口を開いた。
「私はポートマフィアに戻るためにここに来たわけじゃない。」
「…。」
少女の言葉を聞くと鴎外の顔から微笑みが消えた。
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にゃあめ - やつがれ君分かってて渡したのか……推し優しすぎだろ………すきぴ (2021年2月11日 20時) (レス) id: bcb659b3e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - いえいえ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
ごごねこ(プロフ) - 黒薔薇さん» アアアアアア!ありがとうございます!ですが描きなおしたのが勿体ないのでこのままにします!ごめんなさい!!!!!! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 62117aa9f8 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 『http://uranai.nosv.org/uploader/common/2/e/4/2e42882cc29720f8f1d22c4dd5fa2317.png』 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 勝手に保存しちゃってごめんなさい (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午後の猫茶 | 作成日時:2016年6月29日 0時