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第二十五話 ページ27

「…与謝野先生、何を買うの?」

横浜の街をぐるぐると歩き続けて早二時間。少女は与謝野に尋ねた。

「そうだねぇ…あそこにあるかもしれないから行ってみようか。」

与謝野が指を指した場所は雑貨屋だった。

「与謝野先生、本当にこんなのでAちゃんの願い事が見つかるんでしょうか。」

「そんなもんわかるわけないじゃないか。

 Aはついこないだまで地獄のような日々を生きてきたんだろ?

 いきなり幸せになってください、はいわかりましたなんてことはできない。

 徐々に幸せになっていけば自然と願い事も見つかってくるもんなのさ。

 敦、アンタもそうだっただろ?」

「…はい。」


「与謝野先生、敦。あれすごい…。」

少女は二人の手を掴み走り出した。





「…それであの子の様子は?」

「監視役によれば…徐々に子供らしくなっていっているとのことです。」

「っ…。」

鴎外はぎりっと口を噛みしめる。

「だめだよね…あの子は私の人形なんだから。

 人形は心を持っちゃいけないんだ。

 これはお仕置きしなきゃいけないね。」


黒い笑顔で鴎外は笑う。



その日の夜、太宰と少女は夜道を歩いていた。

「治、今日ね…いっぱいすごいの見た…。」

「へえ、家に着いたら私に聞かせてくれるかい?」

「うん。」


「残念だがその話はできねえ。」

突然後ろから男の声がした。


「…やあ、こんな夜中にご苦労なことだね。」


薄暗い月明りの中にいるその男は、二人のよく知る人間だった。

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にゃあめ - やつがれ君分かってて渡したのか……推し優しすぎだろ………すきぴ (2021年2月11日 20時) (レス) id: bcb659b3e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - いえいえ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
ごごねこ(プロフ) - 黒薔薇さん» アアアアアア!ありがとうございます!ですが描きなおしたのが勿体ないのでこのままにします!ごめんなさい!!!!!! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 62117aa9f8 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 『http://uranai.nosv.org/uploader/common/2/e/4/2e42882cc29720f8f1d22c4dd5fa2317.png』 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 勝手に保存しちゃってごめんなさい (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:午後の猫茶 | 作成日時:2016年6月29日 0時

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