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第十五話 ページ17

「おはようございますっ。」

「おはようございます。」

「…おはよう…。」

谷崎、ナオミ、少女の三人は探偵社の扉を開けて挨拶をした。


「あ、おはようございます。」

探偵社内には宮沢賢治しかいなかった。

「あれ、他のみんなは?」

「皆さん仕事や用事で出かけられました。

 敦さんと鏡花ちゃんは与謝野先生と買い出しに、国木田さんはこの前起きた殺人事件の事情聴取、乱歩さんはお菓子を調達しに社長と、太宰さんは宇宙人が攻めてきたから倒してくるといって。」

「完璧サボりだね。」

「サボりですわね。」

谷崎とナオミはため息をついた。


「……治いないの?」

ぼそりと呟く少女。

ハッと少女を見た谷崎とナオミ。

「ちょ、ちょっとお出かけしているだけだからお菓子でも食べて待っていましょう!?」

「…うん…。」

バンッ。探偵社の扉が思いっきり開かれた。

「ただいまぁ〜!」

そこにはお菓子の袋を大量に持った乱歩がいた。

「お、来てるね、はい昨日のお菓子。」

少女に目が入った乱歩は知育菓子を与えた。

「…ねるねる…。」


「…。」

ギロリと社長が少女を見る。

「…。」

少女も無言で社長を見る。


「………どうぞ。」

少女は知育菓子の袋を開け、中身に入ってる粉を混ぜて社長に渡そうとした。


「…。」

それでも無言で見続ける社長。

「…はい。」

付属のスプーンを使い社長に食べさせようとする少女。


「…いらぬ。

 だがその心意気は感謝する。」

ぽんっと少女の頭に手を置く社長。


「子供に弱いのかな社長…。」

鏡花の時と似たような顔になっている社長を見た谷崎はぼそりと呟いた。

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にゃあめ - やつがれ君分かってて渡したのか……推し優しすぎだろ………すきぴ (2021年2月11日 20時) (レス) id: bcb659b3e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - いえいえ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
ごごねこ(プロフ) - 黒薔薇さん» アアアアアア!ありがとうございます!ですが描きなおしたのが勿体ないのでこのままにします!ごめんなさい!!!!!! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 62117aa9f8 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 『http://uranai.nosv.org/uploader/common/2/e/4/2e42882cc29720f8f1d22c4dd5fa2317.png』 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 勝手に保存しちゃってごめんなさい (2019年8月21日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:午後の猫茶 | 作成日時:2016年6月29日 0時

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