11ねむ ページ12
わっと歓声があがって、ふっとそちらのほうへと視線を向けた。
いやぁ、おもいのほか晴天だったから思わず呆けてしまっていたよ。実家にいる父さん母さん元気かな。娘は元気にウォッチングしてるよ。幸せだよ。高い学費払わせてごめんね、出世払いってことで許して。
「すごい……魔石の色が赤になった……！」
ざわざわとざわつく人垣の中心にいるのは、オオカミくんだ。
成程、魔力数値は高いのね。あのプライドは見せかけなだけじゃないわけだ。やっぱ一匹狼ってだけあって実力もないとダメだよねー。
ちなみに魔力テストはごく簡単なテストで、魔石の底に手を触れ思いっきり力むと勝手に魔力が吸い取られる、それはもう掃除機みたいに吸い取られる。
それで、一秒間に吸い取られた魔力の量で魔石の色が変わる。魔力量が多いと、一秒間に吸い取られる量もそりゃあ多くなるよね。
魔石の色は寒色から暖色へ、少ないから多いの目印になる。
つまり赤を出したオオカミくんは、学年屈指の魔力を持つこととなる。
だけど多分トップは生徒会長だと思うんだよね、記録は歴史に名を刻む黒色……ちなみに性格は俺様傲慢系！悶える！
「次、末明！」
「はーい」
すっと魔石の底に手を添えて「んっ」と声とともに力む。
すると立ちくらみのような感覚とともに、手から何かを吸い取られていく感覚を強く覚えた。決して気持ちがいいとは言えないと言っておこう。
ヴン、と電子機器を立ち上げたような音がして魔石の色が青からどんどん色を変えていく。やがて落ち着けたその色は……赤。
「あ、赤が二人目！？」
「あの転入生、大神と同レベルかよ……！？」
ふっふーんと鼻高々に魔石を返す。
私がこの学園に入れた理由だからね！魔力の高さ！まぁ使わないんだけど！使えないんだけど！
「テメェ……魔力高ぇのかよ……」
「あっれー？そうは見えなかった？」
「……テメェなんか青から色変わらなけりゃいいんだよ」
「やっだー大神くんひっでーそれって魔力値ゼロってことじゃーん」
けらけらと肩を叩けば、触んじゃねぇと叩き落とされる。
見てこのツンデレ。好き。
一気に周りからの視線が敬遠へと変わった。そりゃあ疑惑とか恐怖とかよりましだけども、もうちょっと仲良くしてほしいなぁ。
いくら目的があってこっちに来たとはいえ、ぼっちはちょっと寂しいよ私。
はぁ、と小さくため息をついて私は踵を返した。
これは私も一匹狼ルートかな。寂しい。ねむ。
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始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - 礼羅さん» きゃーありがとうございます！生きる糧なんて嬉しい！ゆっくりですが更新頑張ります。これからどんどんキャラ増やすのでどんどん推しが増えますように！ (2018年7月18日 10時) (
レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - ウィワクシアさん» ショートだったのですね……主人公にはない魅力です……！ (2018年7月18日 10時) (レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - ほたるいかさん» えぇえぇええ嬉しい！ゆっくりになりますが更新頑張ります！ (2018年7月18日 10時) (レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
礼羅(プロフ) - 毎話楽しみにしています。本当に素晴らしい作品で、もう生きる糧の一つのようなものです！更新待ってます！ ちなみに私の推しは主人公とエドです (2018年6月20日 18時) (レス) id: f42c81b12e (このIDを非表示/違反報告)
ウィワクシア(プロフ) - これ読んでたら高校時代スラックスで通って｢どっちですか｣って聞かれまくったの思い出した (2018年5月22日 19時) (レス) id: 4474fbdae4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：始まりの神 | 作者ホームページ：
作成日時：2015年8月6日 13時
