六十一訓 ページ13
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『あ、こっちこっち。』
あれから銀時達を安全なところまで案内し
その後うちらも船から降りた
そして今二人と合流した訳だ
「あーーーー、ダメだ。俺もう動けねェ…、」
「流石に銀時を支えながら移動して俺も疲れた……」
「ほら、万事屋まで帰りますよ銀さん。
肩貸しますから!」
「桂さんも手当てしますので帰りましょう。」
色々と話したいこともあったが
ボロボロの二人を見てまた今度にしようと思った
とりあえず自分も江戸城に行こうと思う
なんせここ数日自分は行方不明となっているらしいし
新八くんから聞けば土方さんも探していたとか
どういう風の吹き回しやろうか
怪訝に思いながら向かおうとすれば
銀時に呼び止められる
「ほら、これ。新八が拾ったってよ。」
そう言って自分が付けていた組紐を渡される
「橋の下で見つけたんです。
すいません、ずっと僕が持ってて、
そしたらちょっと汚れてしまったみたいで……、」
新八くんの言う通り少し汚れてボロくなっていた
『いや、そげんこと気にせんで良いとよ!
そいに、これもう十年以上は使っとるけん
変えんばなぁって思っとったし。』
変えると言っても捨てるつもりはない
この組紐にはいっぱい思い出が詰まっとるけんね
『じゃ、また今度ね。
二人ともちゃんと手当てして安静にしとかんばよ!』
銀時とヅラに釘をさして
うちは今度こそ江戸城へ向かった
『やべっ、ここどこっけ。』
自分が方向音痴であることを
またも忘れて迷ってしまった
もう来た道も分からんしなぁ…
すると背中が急にズキッとした
『嘘やろ、さっきまで全然痛く無かったやん…、』
そういや自分も辻斬りに怪我させられていた
他人の心配をしてる場合じゃなかったっぽい
『あー、やばい。……こういうときって、……、』
あれこれ対処法は浮かんだが
自分の視界は段々と暗くなる
ちょっ、ホントに…、やばい、かも……、
その瞬間自分の視界は真っ黒となった
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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時