【銀魂】元攘夷志士司令官は幕府専属医師

三十二訓 ページ33

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沖田くんの殺気に耐えられなかったのか

ナンパ野郎達は慌てながら帰って行った




『ありがとう沖田くん』

「いえ、これも仕事ですからねィ」



うちはすぐに袋の中を確認する



『良かった、中身無事やった』



すると沖田くんは眉を顰めながら



「そこは自分の身を心配してくだせェ」



『姫様へのお土産やけん。

うちなんかよりずっと大事やろ？』



まぁ、あんくらいの奴なら全然どうにかなったけど。




すると沖田くんは真剣な顔をしてうちの目を見る




「もっと、自分を大事にしてくだせェ

俺ァ、九条さんが傷ついてる姿なんざ

見たくねェんでさァ」




そう言う沖田くんの目は少し悲しそうだった



『え、あ、うん、そやね。ありがとう』



なんだかいつもと違う沖田くんの様子に少し戸惑ってしまう



「江戸城まで行くんですかィ？」

『え？うん、そーやけど』


「なら、俺も一緒に行きまさァ」と言ってうちの手にある荷物を取る



『えっ！？ちょ、もう遅いし、土方さん達だって心配するんじゃ……』



うちに背中を向けたまま沖田くんは言った



「俺は九条さんがさっきみてぇに襲われそうになる方が心配なんで」



「それに、また迷ったりしそうなんでね」と付け足して荷物を持ったまま歩き出す




少し呆気にとられたが

すぐに彼のあとを歩いた




最後の一言は余計けど。(事実言っただけ)

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