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「はいはい！お喋りはもうおしまい。
ただの雑魚なら、颯相手で片付けてあげたところだけど。
口から吐かれた煙が彼を取り巻いていく。
「覚悟はできてるよね？☆」
言わなちゃ…っ
「…とは、ち、ぅ…っ」
棗くんは、その子を守るために…
「…棗くんは、棗くんは、あんた達とは違う！！」
やっと、分かった。
くっついたままだと嘘を付いた棗くんの行動、棗くんの気持ち、あの瞳の意味。
「棗くんは大罪人なんかじゃないっ！棗くんのアリスは沢山の人を救ってる、棗くんの優しさは、あたし達を、あたしの心を救ってくれた！！」
棗くんは妹を家族を仲間を守るために、全てを背負って学園に来たんだ。
「人を傷つける為、貶める為に使ったら、それは、そのアリスは、凶器にしかならない！どんなアリスでも使い方次第で、毒にも薬にもなる！」
棗くんのアリス。
何度もあたしを救ってきてくれた、棗くんのアリス。
「あんた達が棗くんを、あたしの仲間に、そのアリスを使ったら、あんた達は人殺しの化け物と同じよ！！」
棗くんの優しい心で、あたしは、あたしは救われた。
「貴方達のアリスは、誰かを傷つける道具じゃないっ、でしょう？」
お願い、アリスを人殺しの道具にしないで…
「アリスを持って生まれてこれた、仲間に出会えた奇跡を忘れないでっ、」
自分のアリスを嫌いになるような事、しないで…っ
「心の底から皆が笑い合える学園を作るから…！！
だからっ…だから、悲しい顔でアリスを使わないで、」
誰かを守る為に、アリスを使って、お願い、
「生意気言いやがって…っ！！ギタギタにして、」
「……っるさい、言わせておけば！！
あんたみたいに温和な暮らしをしてきたやつにあたしらの何が分かんのよ！！！」
「おいっ、ルイ！」
───柄にもなく心に響いた、あの子の言葉。
女子の言葉に耳を傾ける事なんてなかったのに。
あれが、ペルソナと校長のお気に入り…白崎A、
この心の疼きは何………───
「A！逃げて！！」
「──あの煙につかまったら…」
操られた煙がこっちに飛んでくる。
呪いのアリス。あたし、呪われるんだ…間に合わないっ、
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作者名：未来 | 作成日時：2023年3月24日 23時
