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「この子がアタシの胸のうずきの正体!?でも新顔ー!!」





陽一の顔を見た途端に瑠衣の表情が一変した。ハートを撒き散らしながら、乙女顔へと変化させて萌えている。





「やだ、早速…っ、…!!」





近づいてくる瑠衣を目掛けて、アリスを発動した陽一。これには瑠衣もかなり驚いている様子だ。





「…この子、もしかして陽一君(よーちゃん)?」


「え、」


「…姿は違うけど、やっぱりそうだ。顔がそっくりよ」





陽一は瑠衣から負の気を奪い取る。瑠衣は可愛い男の子の正体に気がついたようだ。





「今、あたしの負の気(エネルギー源)を自分側に手繰り寄せた。そんな事出来るの、“悪霊使い”のあの子くらい…」


「うそ!?陽一!?」





瑠衣の言葉に、颯は信じられないというような顔をして口を開けながら驚き、彼の顔をもう一度確認している。





「何でこんな姿してるのかは知らないけど。
へぇ───…これがあのよーちゃん、とんだ伏兵が存在したってわけね。

棗君だけでなくあんたも侵入者(その子達)騎士(ナイト)きどりってわけ?めんどくさい事してくれちゃって。

…3歳児が生意気に」



「(この人…さっきと雰囲気が、もう違う…
包まれてる空気が変わった……陽一くん、震えてる?)」





急に空気を変えた瑠衣に陽一は怯える。さすがのAも瑠衣が危険な人物であることに気付かされた。





「でも、ま。いくら負の気(エネルギー)を横取りされたところで、
花姫殿地下(ここ)はもともと、あの人の負の気が充満してるお陰で補充し放題だし、痛くもかゆくもないけどね☆」





そう続けた瑠衣は怪しくにやっと笑って、A達を見つめる。陽一は小さい声で呟く。





「みんな逃げて…」


「…陽一くん?」


「のろいのアリス…」


「え、」


「あの人…
“のろいのアリス”、もってる。あの煙に捕まったら…」





何やらブツブツと呟いている瑠衣の口元から怪しい煙が放たれた。その煙は瑠衣の周り全体に漂い始めていく。


瑠衣は不適な笑みを浮かべた。





“呪いのアリス”



──捕まったら、最後



刻印となって染みついて、逃げられない…





冷や汗を浮かべて訴える陽一に、A達も危険な空気を感じとった。





「カッコイイ男子も蓋を開ければ、裏切り者(よーちゃん)だったってことで、しらけた気分を吹き飛ばすためにも、さっさと“狩り”といきますか☆」


「……っ」

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作者名:未来 | 作成日時:2023年3月24日 23時

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