GTO 〜君と同じ〜 Part1

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A「…と言う事、です」


桐谷「………」


桐谷くんに家に送ってもらってる間、これまであったことを全部話した


今の状況で、沈黙が怖い…


今君は、何を思ってるの？


すると右手が暖かくなった


桐谷「…震えてる」


A「…え？」


桐谷「…怖かった？」


遠慮がちに首を縦に振る


桐谷「…もう大丈夫」


足を止めて、桐谷くんは私を抱き締めた


さっきまで不安だった心は、桐谷くんのおかげで安心に変わっていた


……それと、他の皆とは違う感情を桐谷くんに抱いてることに気付いた


何なんだろう、この感情……


そんな事思ってると、家に着いた


自然と離れる手に、寂しいと思った


A「本当にごめんね、ありがとう…」


桐谷「気にするな……親は？」


A「最近離婚した、今はここで一人暮らし」


桐谷「…ごめん、」


A「大丈夫だよ、気にしないで」


桐谷「…じゃあ、明日」


帰ろうとする桐谷くんの裾を引っ張っていた


桐谷「…え？」


A「もう少しで良いから…一緒に居たい」


気付いたらこんなことを口にしてた


桐谷「…ん、良いよ」


A「…家、どうぞ」


外で話すのもあれだし、と付け加えてお家に初のお客様…笑


A「…我が儘、聞いてくれてありがとう」


桐谷「大丈夫…あの後だし、一人でいるのも辛いでしょ」


A「…うん、いつも迷惑掛けてごめんなさい」


桐谷「気にしてるの？」


A「…うん」


桐谷「…笑」


A「え、何で笑うの？」


桐谷「いや…俺気にしてないから、笑」


A「でも、流石に迷惑掛け過ぎてるし…」


桐谷「…過ぎてるし？」


A「せめて、お礼を…」


桐谷「え、うーん…」


A「何でもするから」


桐谷「え…じゃあ、何かあったら絶対に俺を頼って？」


…へ？


A「…そんなんで良いの？」


桐谷「そんなんって…」


A「…うん、分かった！桐谷くんに絶対頼るね」


桐谷くんと居る時だけ自然と笑える


これは…全部、桐谷くんのおかげなんだ


…そう思えてたのは、きっとこの時だけ

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