‘‘笑顔’’で送り出すと決めたから【探偵チームKZ事件ノート】

デートする？ ページ6

「はぁーっ、寒くなってきたね...」

あれから月日は飛ぶように過ぎていき、今は秋になった。

私たちは今でも一緒に登下校をしている。

「そういえば、」

和臣が口を開いた。

付き合い始めてから、お互い下の名前で呼ぶようにしている。

「俺たちって登下校はいつも一緒だけど、ちゃんとしたデートってしたことないよね」

あ、確かに。

和臣は頭の後ろで手を組みながら言った。

「冬休み、二人でどっか行く?」

私は賛成した。

「いいね！冬休みならスケジュールも空くかもしれないからね」

和臣もOKした。

「じゃあ、どこがいい?」

私はすごくワクワクしながら答えた。

「えー、どうしよっかなー?」

というか、デートってどんなことをするのかイマイチ分からない。

オススメのデートスポットとかも、聞いたことすらないし。

そう思っていたら、和臣がニヤニヤしながら言った。

「今さ、『デートってよく分からないよー』って思ってたでしょ?」

えっ、なんで分かったの!?

「メッチャ顔に出てるしー」

うそぉー！

私は半分ショゲながら言った。

「当たりぃ〜」

和臣が笑いながら言った。

「彩が行きたいところでいいよ」

その答えが一番困る〜。

私は、あーでもない、こーでもないと考えた末に答えた。

「えっと、じゃあ、遊園地がいいな」

理由は、そこなら一日中いられそうだし、楽しめそうだからいいなって思ったんだ。

「なんか、彩らしいね」

え、そう?

ここで駅に到着してしまったので、日にちだけ決めて解散した。

デートまで、あと一ヶ月。

私はとてもワクワクしていた。

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