【ソルベとジェラートを救出せよ】 VSチョコラータ�� ページ14
程なくしてホルマジオから “心当たりの居場所の住所が特定できた” との連絡が入る。
目的地に近かったプロシュートとペッシ、ドルチェの三人が先に向かうことになり、今に至る──。
到着したのは喧騒とは無縁の温和しやかな田舎だ。
「坂の上……奥に一軒家が見えるだろ？ あれがジェラートの自宅らしいぜ」
そうプロシュートに目的地を告げられたとき、Aは意外な感じがあった。
──社会のつまはじき者。
──アウトロー。
──情報を売って日々の飢えを凌ぐ日陰者。
ソルベとジェラートはかつて自身のことをそう格付けていた (実際には、あの二人はギャングだったわけだけど)。
法の外でしか生きられない “暗さ” のイメージとは裏腹に、ここは温かな日差しがふりそそぐ素朴で穏やかな場所だったからだ。
ピィー チチチ……とさえずる小鳥達が木の枝に降りたち羽を休める──。
「きゃあ！」
突然の出来事に自分が
「どうしたドルチェ、女みてぇな声出しやがって」
「あ、あれを……！」
振り返ったプロシュートに指で指し示す。
小鳥たちが木の枝にとまった途端に、羽が、クチバシが、目が、ドロリと溶けるように腐り崩れ落ちていったのだ。
「プ、プロシュート兄ィ！ あれは！！」
「ああ……〈スタンド〉だ。間違いねえ、スタンド使いの敵がいやがる」
スタンド……？
あの異質な超常現象のことを言っているの？
「オレはこのまま正面に向かうから……ペッシ、おまえは裏に回れ。はさみ撃ちだッ！ ついてこいドルチェ」
プロシュートがスタートを切ったのでドルチェもそれに続いた。
走ることは苦じゃなかったけれど、それでも心臓の鼓動は早く、うるさいくらいに高鳴っていた。
敵──。
なんて不穏な響き。
わたしはこれから、暗殺チームの一員として、敵と戦うことになるんだわ──！
プロシュートが立ち止まり「静かにしろ」と命じたので、ドルチェはこれに従った。
物音を立てぬよう注意を払いながら建物に近づく。
風ひとつ無い不気味な静けさのなかで、こくん、と息を呑む音だけがひどく響いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 547人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジョジョの奇妙な冒険」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニムエ(プロフ) - 一番初めから一気読みさせていただきましたぁ!主人公メチャクチャ応援したくなります!ソルジェラもかっこよくて最高でした! (2021年5月5日 20時) (
レス) id: 5b9077ec1a (このIDを非表示/違反報告)
53(プロフ) - アホ毛50%さん» わっわっわっ！！！ わーvV そんな風に言っていただけて発狂モノで喜んでます(やったー！) ありがとうございます。お互いジョジョライフを是非ぜひ楽しみましょう♪(手をぐりぐり引っ張りたい*笑) (2019年2月2日 21時) (レス) id: 48147682c8 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛50%(プロフ) - ジョジョハマりたてで二次創作躊躇してたんですが気が狂うほど面白くて喜んで手を出そうと思います！ありがとうございます！ (2019年2月2日 18時) (レス) id: 6206c06dc9 (このIDを非表示/違反報告)
53(プロフ) - 詩音さん» 兄貴っっ素敵ですよね！ それぞれに推しなソルジェラ像があるかと思いますので気に入っていただけるかドキドキですが……これからもどうか読んでやってください*＊ (2019年1月18日 20時) (レス) id: d514848c03 (このIDを非表示/違反報告)
詩音 - んん…兄貴かっこええ…ソルジェラがいっぱい出てくるのめっちゃ嬉しいです！応援してます！ (2019年1月17日 23時) (レス) id: 4d48f161fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：53 | 作成日時：2019年1月4日 16時
