第8話 ページ8
総悟に手を引かれ着いたのは、こじんまりとした、でもお洒落なカフェだった。私はどうしてここに?という意味も込めて総悟を見た。総悟は真顔で、理由を話し始めた。
総悟「最近、ここを見つけたんですけどねィ
たまたま立ち寄ってみたら
美味しかったし、穴場らしくてねィ」
そう言って説明する総悟は結構楽しそうだった。そして、なにか思い出したのか、あ、と呟き唇の前に人差し指を当てた。
総悟「この場所は、2人だけの秘密でさァ」
そうやってちょっぴり嬉しそうに、恥ずかしそうにはにかむ総悟に私も照れながら笑い返した。
店内もお洒落で、白で統一されている家具に、ステンドグラス。落ち着くような木のフローリングや壁。
総悟「な、いいところだろィ」
A「いいところアルナ」
総悟とニシシッと笑いあって席につくと、店員さんがきた。
店員「えっと…ご注文は?ってあれ、
沖田さん?」
総悟「あぁ、優香ですかィ」
A「?」
総悟「ここで知り合ったんでさァ」
そうやって説明してくれている総悟がとても嬉しそうに見えて、優香と呼ばれる女の人が綺麗で、何だかモヤモヤとした感情になった。なんだか、イライラするような、寂しいような、切ないような。表現しがたい感情になって、私は黙りこくった。
総悟「どうかしやした?」
A「……何でもないヨ」
ーオリキャラー
サトウ ユカ
佐藤 優香
カフェの店員。
沖田のことが実は…?
沖田と仲が良い。
美人で、優しくて、気配りができる。
90人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:マロン | 作成日時:2018年11月5日 18時