「惚れさせ屋」佐野玲於 (ページ35)

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玲於「何で俺がヤキモチ妬くわけ」

涼太「えー？違うならいいけど」

なんなの、むかつく。

なんで俺が2人にヤキモチ妬かなくちゃいけないわけ

涼太くんとAちゃんが仲良いのなんて、はじめの頃からだし。

なんなら少し前までは俺が1番Aちゃんと話した事なかったんじゃね

Aちゃんだって、俺にはあんまり話かけて来ないってゆーか

「玲於さん、ほっぺはもう治った？」

玲於「え？あー… メイクさんに隠してもらった」

「あ、なら良かった。今日スチールだから … 」

しかも、Aちゃんはこのタイミングで俺にタメ口ぶちかましてくるし。

いつも敬語だった彼女が、フレンドリーに話してくれてるだけで

ちょっとした特別感にニヤけを堪える俺

隼「 … 2人って、そんな感じだった？」

龍友「そんな距離感やったっけ」

玲於「いや、俺ら同い年なんだよね。だからタメで良いよって俺が言ったの」

隼のやつ、俺がそう答えると
「じゃあ俺も同い年なんでタメでいいよ」なんてAちゃんに言いやがる。

俺がどんなに地道に距離を詰めたところで、他のメンバーとは大して変わらないし

きっとAちゃんにとって、俺ってただのGENERATIONSメンバーの1人で

仕事仲間、って括りなんだろうな

裕太「なぁ、A。今度飲みに行かへん？」

「え、飲みに … ですか？」

裕太「うん、ゆっくり話してみたいし。あかん？」

ダメに決まってるでしょ、裕太くん。

たしかにAちゃんは可愛いし、綺麗だよ？

俺だって危うくキュンとする事だって今まで何回かあったのも事実

実際、俺らだけじゃなくて他の男性社員からも可愛がられてるのも見ててわかる

そりゃ、彼氏いてもおかしくない

玲於「裕太くん酔ったらめんどくさそ」

裕太「お前の甘えん坊よりマシじゃ」

俺がそんな事で悩んでる間に、こうして裕太くんに先を越されるみたいに

他の人だって、赤城Aの事を狙ってるかもしんないし

油断は出来ない

他に男が居る、居ないなんてのはただの言い訳で

ホントはそんな事なんか関係なかった

玲於「ねぇ、今夜暇？」

「え、今日？」

玲於「また連絡する」

「え、あ … 分かった」

モタモタしてるうちに他の男に取られるくらいなら

早く俺のモノになっちまえよ

今からでも遅くないなら
俺が彼氏サンから奪いに行くけど？

なーんてね

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