時代が変わろうとも宿儺の姉［両面宿儺］

十六話 ページ19

話している間に学長がいる建物の近くまで来た。
もう話さず入るのかと思えば虎杖はまだ質問を続けた。


「ちなみに宿儺と先生どっちが強い？」

「うーんそうだね」

「力を全て取り戻した宿儺ならちょっとしんどいかな」

「負けちゃう？」

「勝つさ」

『.....』


五条も手こずってはいたが最後は宿儺に勝ったしな...。
どうなる事やら...。



「遅いぞ悟、8分遅刻だ」

「『！』」


建物へ入るとどこかの世界で大晦日にビンタしてそうな人が人形を作っていた。
思わず困惑してしまう。


「責めるほどでもない。遅刻をする癖、直せと言ったハズだぞ」


遅刻はいけんなぁ...。


「責める程じゃないなら責めないでくださいよ。どーせ人形作ってんだからいいでしょ。8分位」


全く反省の色が見られない五条。
五条の生まれ変わりとか思ったが全く違うな。
逆にあいつはどういう理由であれ時間だけはとてつもなくうるさいやつだった。
ほんとにめんどくさかった。


「.....その子らが？」


なんて昔の記憶を思い返していると学長が話を始め、虎杖君が自己紹介していた。

子供扱いされるのは気に食わんが仕方ないか...。


「虎杖悠二です！！好みのタイプはジェニファー・ローレンス！よろしくおなしゃす！！」


ばっ

自己紹介で好みのタイプ言うやつ初めてみた...。
そこら辺って仲良くなってから言うもんじゃないのか？
でも、虎杖君って凄くフレンドリーな子だったしそこら辺別にいいのか？


「何しに来た」


虎杖君が自己紹介したあとすぐ冷たく返され驚く虎杖君。
何しに来た...ねぇ。


「.....面談」

「呪術高専にだ」

「呪術を習いに...？」

「その先の話だ」

「呪いを学び呪いを祓う術を身に付けその先に何を求める」

「何っていうか、宿儺の指回収するんすよ。放っとくと危ないんで」


それは学長も知ってるんじゃないかなぁ...。
多分学長が言いたいことは___


「何故？」

「事件、事故、病気。君の知らない人間が日々死んでいくのは当たり前のことだ」

「それが呪いの被害となると看過できないというわけか？」

「そういう遺言なんでね。細かいことはどうでもいいっす。俺はとにかく人を助けたい」


虎杖君はまだ呪いの何たるかを理解していない。
だからこその発言かもしれないがこれは...


「遺言.....？」

ピクッ

「つまり他人の指図で君は呪いに立ち向かうと？」

「不合格だ」


まぁ、そうだろうな。
私でも不合格にする回答だ。

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