2話 ページ4
シャ「いや〜、助かったよ」
『別に。特に用事なかったし』
着信の相手はシャルナークだった。通称シャル。
シャルは、昔からの仲間。
幻影旅団を結成してから、ずっと一緒にいる。
シャ「今回の報酬は、ちゃーんとAの口座に入れとくね」
『ん、ありがと』
シャ「いや〜、今回Aがいてほんとに助かったよ〜」
シャルが言った言葉に少し微笑むA。
シャ「っ//」
『それにしても、今回もらったこの家の資料、ずいぶん詳しく書いてあるわね。
これ、ほんとにシャルが調べた情報？』
Aの手元には、先程の仕事を終える前にもらった資料が。
そこには、今回の仕事(盗み)を行った、豪邸の設計図や家族柄、警備員の配置など詳しく書かれていた。
シャ「あ…そう、俺が調べた情報。
なに、それがどうかしたの？」
『いや、どこか特別なところから調べたのかなーと。
普通に調べたらこんな情報、出ないでしょ？』
シャ「さすが、鋭いね。それなら、これのおかげかな」
『それって…』
シャ「そ、ハンターライセンス」
シャルは、ひとつのカードを手にする。
『本物、初めて見た…
というか、シャルってハンターだったの？』
いつの間に…知らなかったわ…。
シャ「まぁね。
ハンターになった方が情報がつかみやすいと思ったし、なにしろ、このハンターライセンス1枚ですごい金額になるしね」
『ふぅーん。ハンター、ね』
シャ「Aも受けてみれば？ハンター試験」
『ハンター試験？』
シャ「知らない？ハンターになるための試験。
Aなら、楽勝だと思うよ？」
少し考える仕草をするA。
『ふむ。受けてみるのもいいかも。
そのハンターライセンスってのがあれば、あの人に会える手段も見つかるかも…』
シャ「あの人って、Aを助けた人？」
『そう、私の恩人でもあり、“師匠”でもある』
シャ「ふぅーーーん」
『なに、シャル。嫉妬？』
シャ「べ、別に//
そんなんじゃないよ」
顔が真っ赤になり、そっぽを向くシャル。
『ふふっ、冗談よ。有り得ないもの』
シャ「A、もう少し男ってものを警戒した方がいいよ？」
『なんのこと？』
シャ「はぁ…。ハンター試験で男に絡まれないか、少し心配だよ」
『？』
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作者名：Luna | 作成日時：2018年12月10日 22時
