JK、大航海をする (ページ48)

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第47話ページ48

。

あれからどれぐらい時間は経ったのか分からないけれど
泣き止んだ私はひたすら自責の念に駆られていた

(いやあんなに泣くかな普通)

流石に引いた。自分で。だってあんなにしゃくりあげて泣くとか…
そして今思えばシャンクスにほぼくっついてなかった?突然少女漫画展開するじゃん?
シャンクスには頭ポンポンされるし私めっちゃ泣きつくし恥ずかしくて今すぐマリアナ海溝に沈みたい気分です

「なぁもう帰らないか?」

帰る?海底にかな?だとしたらめちゃくちゃ帰りたい
海の底の底に沈んで5年ぐらいは引きこもりたいですはい

なんなら

「地底に埋まりたい」

いつの間にか声に出ていてシャンクスに「突然どうした」と引かれた
そりゃそうですよね

「まだ引きずってるのか?」

「うっ…………うん」

引きずらない訳がない。自分が悪い癖に泣いてシャンクスに慰めてもらうとか都合が良すぎるってば
という事で私はちゃんと反省してほしい。反省しよう

まず今後一切少女漫画的な展開をうまないようにフラグ建築は気をつけます
ネガティブ思考の陰キャを出さないように気をつけます
あとそれから

と脳内会議を開いていた時だった

「目が真っ赤になっちまったな。あとでしっかり冷やさないと」

ふいにシャンクスの掌が私の頬に添えられる
瞼にうっすらと残る涙の後を指で掬い、拭った

「…………は……はい」

そしてまさかの距離感での顔の良さ
突然の出来事に脳内がフリーズした

『緊急事態発生!緊急事態発生!』

『大変です!!あまりの顔の良さに思考が動きません!!』

『フラグ建築をしないと宣言した後のこの展開!最早フラグは折れません!!』

『最早ルート選択の失敗の嵐!アウトです!!』

ハッ!!
一瞬現実逃避しかけていた思考を元に戻す
落ち着け私落ち着け
ちらりと視線を前に戻せば依然と変わらずシャンクスがいる
しかも結構近い距離感

大丈夫。シャンクスは私のことを姪っ子とかの感覚で見てるだけなのよ。それだけよ

そう言い聞かせながらシャンクスに向き直る

「…あの。シャンクス。近くない……?」

もうちょっと離れて欲しいなぁ?なんて?
と伝えればふとシャンクスは笑う

「…反応が面白くてな。すまん」

(遊ばれていた!?)

「だがお前のその反応は嫌いじゃないんだ。次からは気をつける」

「え?」

ポンと頭を優しく叩かれ、シャンクスは立ち上がり砂浜を歩き出した

その時、ふと私の中から音がした。聞こえてしまった

『キュン』と