これから先も彼女に嘘は通じません

Valentine day!!　チ ページ27

リクエストではなく、ごめんなさい！
この日はやっぱり女性なら、楽しみたくなる日ですよね！
乱数くん誕生日おめでとう！

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2月14日

女性なら一度は意識したことがある日なのではないだろうか。

「チョコレート...そうだ、折角ですし...。」


今日もまた彼女が彼を騙そうと奮闘する日でもあったりなかったり。



さあ、楽しいバレンタインの幕開けである。





その日、彼らは夢野家に集まっていた。
バレンタイン。別名飴村乱数誕生日。
といっても、彼女が動くまでは彼らは別に特別なことをするわけでもなく、ただダラダラと駄弁っていた。

キッチンからし始めた甘い香りに、帝統が気づいたのは来てから2時間も経ってからだった。
彼がキッチンを覗くと、珍しくエプロンに三角巾をつけた彼女が立っていた。

「なーに作ってんだ？」
「あ、帝統さん。今日は乱数さんの誕生日でしょう？だからケーキでも作ろうかな、と。」

そう言ってオーブンのスイッチを押す彼女。すると彼はシンクの横のあるものに気づく。

「へー。ケーキってチョコケーキか？」
「え？あぁ、それはちょっと違って...。」
「？んじゃこれなんだ？」

チョコの包み紙をつまみ上げながら首をかしげる彼。
すると彼女はトン、と指を唇に当て、こう言った。

「内緒、です。」

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