これから先も彼女に嘘は通じません

愛しているから　和 ページ14

牧村カノン様のリクエストです！
はああああ…！！ラブラブだぁ…！こんなカップル理想ですね(笑)

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喧嘩というのは、仲のいいカップルにこそよく起こることだろう。
それは付き合ってすぐの初々しいカップルだって、結婚して長い熟年夫婦にだって、絶対に一回は起こる、いわば確定イベントみたいなものだ。

ただし、彼と彼女の喧嘩はちょっと違う。

これは彼らが初めて喧嘩した、まだ初々しいころ彼らの物語ーー。


「大体貴女って人はねぇ...。」
「あーあーいちいち五月蝿いですね。いいじゃないですか、少しくらい遅くなっただけでしょう？」
「ちょっとではないから言っているのではないですか...！」

絶賛、喧嘩中である。
この2人、夢野幻太郎と彩葉坂詩乃は基本的にあまり［喧嘩］と称するものはしない。寧ろかなり仲のいい、というか過度にラブラブ好きず、しっかりと関係を考えて接せれているカップルである。

しかし、今回ばかりは少し喧嘩となってしまったようだ。しかし、彼らにしては珍しく、随分と些細なことが原因である。

「いつも通り帰ってくると今朝聞いたから7時には帰ってくると思っていたら...それも遅くなった理由が合コンに呼ばれたから？ふざけるのも大概にしていただきたいですね。」

そう、今日は彼女の仕事の日。そして今朝、彼女は幻太郎にいつも通り、つまりは7時前後に帰ると告げたのだ。
しかし、今晩彼女が帰ってきたのは9時前。予定の2時間オーバーで帰ってきたのである。

「合コンは頭数が足りないから、1時間だけと言う約束で行ったんですよ。何も浮気しようなんて魂胆じゃありません。第一、私はもう子供じゃないんですよ？年下だからって舐めた扱いしないでください。」

彼には彼の、彼女には彼女の言い分があり、それぞれ絶対に譲ろうとしない。
軽い睨み合いをし、バチバチと2人の間に火花が飛ぶ。

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