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47話 〜Your side〜 ページ48

焦る足はついに駅に到着し、定刻通りの電車へ滑り込んだ。

流石に電車の中で堂々と電話するわけにはいかないので、おじさん詰めの中、両の手の親指だけを懸命に動かしてメールを打った。

TO:おそ松
SUB:いまどこ?

本文
おそ松、今どこにいるの?


……淡白な文になってしまったが、構ってはいられなかった。
同じメールを3通送ったところで、乗り換えのための駅に到着する。

返信は3通共になく、さらに焦りが募る。
やだ。やだ。もう黙っていなくなってほしくない。


TO:おそ松
SUB:今どこにいる?

本文
なんで返信くれないの?
いまどこ?早く連絡ちょうだい。


__『俺あんま携帯持ち歩かないんだよねー。
忘れちゃうんだよ』

携帯電話は携帯しなきゃ名前の意味無いじゃん、なんてあの時は笑ったけど、まさにその通りである。

程なく2つ目の乗り換えの駅に電車はたどり着く。
新着メール問い合わせを忙しなく叩きながら、次のホームへと歩く。

新着メールはありません。
この文字列がこれ程までに冷酷に見えたのはきっと初めてだ。



__そばに居てよ、もうどこにも行かないで

そういう祈りを込めつつ、また同じメールを続けて何通も送った。もう何通送ったかは分からない。


電車は容赦なく目的地へと着いてしまう。
携帯に目を取られていると、人の波に押し流され、改札に引っかかった。

キンコーン、という警告音にハッとして、上手くかざせなかったICカードをかざしなおした。

何事も無かったかのように口を開けた改札をくぐり抜け、駅を出る。

新着メールはありません。
「何でよ……」

イライラはさらに積もる。
……それは、どちらだか自分でも分からなかった。
メールを返さないおそ松に対してか、私に対してか。

……私に対してだろうと、勘づいてはいた。
なんであんなこと言っちゃったんだろう。なんであんなことしちゃったんだろう。なんで、なんで……

少し神経質になっているのかもしれない。
でも不安で不安で仕方なくて、とにかくメールを送り続けた。


TO:おそ松
SUB:No title

本文
お願い早く返信ください。
どこにいるの?


送信履歴はおそ松で埋まった。
でも返信はなくて、そのうち会社に行き至る。

焦りと不安が液状になって、毛穴という毛穴からどろどろ出てくるような、気持ちの悪い、不思議な心地に襲われる。

地面が酷く歪んでいて、うまく立っていられなくなりそうだった。

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設定タグ:おそ松さん , カラ松 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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シバ(プロフ) - 紫乃原―シノハラ―さん» ほぉ!!!ありがとうございます!!!早速見てきます♪ (2018年1月30日 0時) (レス) id: 1c78cabc1b (このIDを非表示/違反報告)
紫乃原―シノハラ―(プロフ) - シバさん» シバさん!お待たせしました!先程公開してきましたので、是非ご覧ください!よろしくお願いします。 (2018年1月29日 21時) (レス) id: 8760750b24 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃原―シノハラ―(プロフ) - シバさん» コメントありがとうございます!続編はただいま執筆中で、公開できる状態ではないんです……ごめんなさい(;_;) もうすぐ公開しますのでお楽しみに! (2018年1月29日 21時) (レス) id: 8760750b24 (このIDを非表示/違反報告)
シバ(プロフ) - 紫乃原―シノハラ―さん» この続編、パスワードですよね…どうすれば良いのでしょうか? (2018年1月29日 20時) (レス) id: 1c78cabc1b (このIDを非表示/違反報告)
紫乃原―シノハラ―(プロフ) - 来夢*゚さん» 来夢さん、はじめまして!なんて素敵なお言葉……光栄です。本っ当に嬉しいです。ありがとうございます(T-T) これからも更新頑張りますので是非これからもよろしくお願いします! (2018年1月10日 21時) (レス) id: 8760750b24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫乃原―シノハラ― | 作成日時:2017年1月7日 8時

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