どうなっちゃうの?8 ページ20
潤サイド
やっぱり翔兄すごい怒ってる...
「ごめんなさい。すみません...」
顔見る勇気ないから俯いたまま少し頭を下げた。
翔「謝らなくても良い。ただ今後絶対に同じ間違いはしないこと。わかった？忙しくて自分じゃ手に負えないって思ったら誰でも良いから一言声かけること。そしたら俺らの誰かは対応できるんだから、な？Aの生理のこと潤ばっかりにまかせっきりにしちゃってるけど俺らがいること忘れるな。」
肩を少し強くポンポンと2回叩かれ顔を上げた。
さっきまで厳しい表情をしてた翔兄だけどいつもの優しい笑顔に戻っていた。
「うん。」
翔「で、Aのことだけど。主治医は潤だから潤が思うベストな治療法考えて今夜にでも全員揃ったときに話してくれるか？」
「わかった。いずれにしてもオペになると思う。ごめんなさい。」
翔「謝らなくて良いって言ったでしょ？オペになることが別に悪いことでもないし。今回じゃなくてもいつかはオペになってた筋腫だと思うよ俺は。」
「うん。」
もっと何か翔兄に言いたいことあるはずなのにうまく言葉が出てこない。
それを察してか今度は背中をポンポンと叩かれた。
翔「頼んだよ。」
「貧血の状態はどんな感じだった？」
翔「ハーベー10は切ってない。トランサミンいれてるよ。とりあえず出血抑えたほうが良いと思ったから。」
「わかった。ありがとう。」
翔「このまま半日、明日の朝までは救急でモニターさせてね。あとは婦人科の病棟でよろしく。受診しに来たときは痛みが主訴で特に貧血による症状は本人は訴えてなかった。息切れも動悸もないって言ってたから急激に貧血状態になったのではないと思う。」
「生理のたびに少しずつ大量の出血が重なってってことか。」
翔「うん。まぁ元々貧血なりやすい子だから体も対応できるんだと思う。聴診では収縮期の雑音も血液逆流音も聞こえなかったから割とすぐに正常値に戻るはず。」
「でも鉄剤受け付けないからなーA。内服よりもIVの方がましだったはずだけど。」
翔「1週間に2回IVで様子見たら？」
主治医は俺に任せるって言ってくれた上に的確なアドバイスもくれる翔兄。
やっぱりドクターとしてお兄ちゃんとしても頼りになる。
「うん、とりあえず目が覚めたときに痛み少しでも引いてると良いけど。」
翔「そうだね。まぁ痛みのコントロールは雅が得意だから任せても良いよ。」
やっぱり優しいお兄ちゃんだ。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
