兄達と旦那さんはスーパードクターズ 26 (ページ19)

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どうなっちゃうの?7 ページ19

翔サイド

和と智兄は仕事に戻らなくちゃいけない時間。

くれぐれも潤のこと責めないようにって念を押された。
責めてるつもりはないんだけどなー。でもやっぱり受け入れられることではないから。

Aのそばで潤と2人きりになり相変わらず沈黙が続く。

責めないようにでも医者として今回の潤の行動はやっぱり間違っていたと思うのでそこはちゃんと話さないと。本人も言われないでもわかってるだろうけど、先輩ドクターとしてAと潤のお兄ちゃんとしてしっかり言葉で伝えるのが俺の役目だと思うから。

「オペは開腹になるの？ラパロ？」

潤「ひとつは粘膜下でもうひとつも筋層内だけど粘膜下に近いから子宮鏡でできるならやったほうが良い。」

「でもこれ5センチは超えてるよ。両方とも。」

ちゃんとお腹触ってたらわかったと思うのに。
潤だったらこんな大きくなる前にちゃんと気づいてただろうに。
そう思うからこそ俺も悔しいというか複雑な気持ちになる。

潤「そうだね。子宮鏡下での切除術は基本4センチまでの大きさだから。でも虫垂炎で開腹してるしイレウスやってるし、嚢腫でラパロも。癒着考えると開腹もラパロも避けたい。」

ほら、ちゃんとこうやってひとつの症例をその人に合わせて考えられる優秀なドクターなんだよ潤は。
テキスト通りマニュアル通りで治療方針決めないでさ。ちゃんとマニュアル頭に叩き込んだ上でその人に合った最適な治療法考えてあげられる素晴らしいドクターなんだよ。

「Aが鎮痛剤欲しいって言ってきた時に一度でも触診しておけば潤だったらすぐに把握できたと思うよ俺は。」

潤「うん...」

「責めてるわけじゃないけど、やっぱりAが自分からSOS出してきたときにしっかりそれに気づいて対応しないと。処方箋出すときにも履歴確認したらすぐにわかったはずだよ？検診から1年経ってるし。」

潤「うん...」

「処方箋3ヶ月連続で出してるよ。2回目のときに検査しておくべきだったんじゃない？そのときの状態がどうだったかは憶測でしかないからとやかく言うつもりはないけど、ドクターとして無責任すぎる判断だったと思うよ。」

潤「忙しくて、つい。」

「忙しくて、つい、が言い訳になる仕事ではないことくらいわかってるだろ。忙しくて患者さんのことおろそかにしてしまうなら医者であるべきではないよ。」

自分で言いながらかなりきついことを言ってるのは承知だけど、絶対に同じミスはして欲しくない、そう強く思うから。