手足口病(潤)5 ページ5
翔サイド
和「どう？大丈夫そう？」
心配そうな顔で聞いてくる和。
「うん。今のところ呼吸器系は大丈夫だよ。血管見つかった？」
まだ潤の腕を掴んであれやこれや品定めしている。
和「うん、ここで刺しちゃう。潤、動かないでよ。ちょっとチクッとするけどね。アルコール綿と針くださーい、21Gでお願い。」
目は潤の血管を捉えたまま可愛い手を差し出すのでアルコール綿とニードルを渡してあげた。
「潤、和が今から点滴の針刺すから動いちゃだめだよ。これでしっかり水分補給するのとお熱下げるんだからね？痛くなーい痛くなーい。」
和が針刺しに集中できるようにそっとでもしっかりと潤の腕を動かないように固定する。
和「はーいチクっとするよー。はい、入ったー。テープ取ってくれる？」
雅「はい、どうぞ。」
和「針先痛くない潤？」
潤「ぜぇんぶ痛いもんっ...」
少し拗ねちゃってるけど痛みはなさそうなので良かった。
「とりあえず鎮痛剤追加してくれる？はい、これね、お願い。」
和に薬剤を渡すと器用にアンプルを割ってシリンジで吸い上げて点滴に追加してくれた。
和「これで様子見るしかないかー。経口では無理そうな感じ？」
「まぁ食事もできないだろうし水分も厳しいだろうねー。かなりの数の口内炎だから何もしなくても痛みあるはずだよ。手の水泡も今はまだ痒みないみたいだけどそのうち出てくると思う。多分かなりの痒みだから体力の消耗も激しいはずだよ。」
和「じゃいまのうちに寝て体力温存しておいたほうが良いってことだよね？」
「そうだね。鎮痛剤効いてきたら眠たくなるだろうけど、痛みとか痒みで目が覚めないと良いけどな。」
俺が一晩付き添えば何かあっても大丈夫だろうけど、ただ特効薬がないから劇的に症状改善してあげられないのがなー。
潤「んぅーんぅー。」
大人しく眠りについてくれるかなーって思ってたんだけど、体左右に動かしてうーうー唸ってる潤。
雅「どーしたのー潤。寝んねしないと体もっとしんどくなっちゃうよー。どこか痛いとか辛いとかある？まあ熱でしんどいだろうけど...」
潤「んーー。むうぅぅーー。やぁー。」
タオルケットを頭まですっぽりかぶり身体を左右にゴロゴロしてる。
「どうしたー？」
潤「いたぁーい、しんどーい。」
どうにかしてあげたいんだけど...
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
