大丈夫、雅?6 ページ30
翔サイド
外科医のくせにちょっとお腹押さえたくらいで痛い、痛い大きな声だして...
「雅だっていっつもこれぐらい遠慮なくグイグイ押さえてくるくせにー。注射お尻にする？肩、どっち？」
雅「翔にぃちっとも優しくなぁーい。Aとか和兄とかが体調悪いときはすんごい優しいのにー。」
「そんなことないよー。一緒だよ、みんな。俺にしたらAも和も雅もみーんな大事な妹で弟たちなんだから。」
雅「ほんとぉ？じゃお腹痛いのなおしてー。」
「だから痛み止めの注射してあげるって言ってるでしょ？ほらちょっとそっち向いてズボンさげて。」
潤「お待たせー。一応輸液パックも2つあるよ。嘔吐と下痢が始まってもまぁ朝までは対処できそうだね。」
「ありがとう潤。雅の体ちょっと支えてあげてくれる？お尻に痛み止め打っちゃうから。動くなよー雅。」
潤が優しく肩を支えて身体を動かしてくれたんだけど、それでも痛みがるのか声を出す雅。
「動くと痛みが増す感じ？同じところが痛い？お尻ちょっとチクッとするよー。」
アルコール綿でサッと拭くとヒンヤリしたのかきゅっと力が入った。
雅「優しくしてよ翔にぃ。」
「注射は誰がしても痛いものなの。動いたら危ないから我慢な。」
ゆっくり薬液を注入していく。
雅「痛い痛い痛い。早く終わらせてよー。」
潤「あともう少しだから頑張って。あと3秒ね。さーん、にー、いーち。」
「はい、おしまい。ちょっとここしばらく揉んであげて潤。気分悪くなったりしたらすぐ教えてよ、雅。」
シリンジを処理して肩をポンポンと叩きながら声をかけると、こくんと頷いた。
潤「はい、これで大丈夫。仰向けになりたい？そうかこのまま？」
雅「そっち向きたい。こっち向いてたら一人ぼっちみたいなんだもん。ソファの背、目の前で。」
潤「了解。じゃゆっくり動くよ。」
潤が一旦仰向けにしてくれて、よいしょっとこっちに向かせてくれた。
「今んとこ大丈夫ね？10分もしたら痛み止め効いてくると思うから。眠たくなったらそのまま寝たらいいよ。潤が入れてくれたミルクティー飲む？」
うんうん、頷くけどこの体勢では飲ませにくい...
雅「起き上がるの手伝って翔にぃ。」
「はいはい、甘えん坊さん雅がおっきしたいのねー。よいしょっと。」
雅「甘えん坊じゃないもん。起き上がるの手伝ってって言っただけ。アイタタタ...」
お腹抱えるように背中を丸める雅。
大丈夫かな？
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
