肺炎(翔)8 ページ21
山Pサイド
「あら...」
和さんが指差している左第7肋骨。
ひびはいってる。
和「これひび入ってない？俺の見間違いじゃないよね？」
「ですね、折れてはー、なさそうですね。」
さっきよりも注意して画像を見つめる。
智「肋骨にひび入ってるの？！え？なんで？咳で疲労骨折したってこと？」
智さんがびっくりしてる。
確かに数時間の咳で肋骨にひびが入るととも思えない。
骨がもろくなってる高齢者ならありえるけど、健康な30歳代の男性の骨が咳しただけでひびが入るとは思えない。
和「フットサルでぶつかったって言ってたの。咳始まる前から痛みあったみたいでね。最初は腹痛かなと思ったんだけど、良く見たら打身みたいに少し赤くなってるよ、左脇腹。」
智「整形にコンサルしたほうが良いの？」
「いや、この程度のひびならバストバンドで固定してなるべく動かないようにすれば自然にひっつきます。ただ咳のたびにかなりの痛みがあると思うので、鎮痛剤と咳止めでしっかりモニターしますね。」
確かに少し左寄りに前屈みになってる。なるべく動かないように体が自然に防御してるんだろう。
翔「ゲホゲホッ。」
なるべく身体を動かさないように左脇腹を守るように前かがみになり咳き込んでる翔さん。
思い切り息を吸い込むのも辛いだろうな。
和「咳止めと気管支拡張剤と継続してね。あと生食のネブライザーも様子見ながらしようか。乾燥すると咳出やすくなるから。」
「今、痛みどのくらいありますか？呼吸するたびに痛みますか？」
Tシャツを捲り上げて呼吸に合わせて動く肋骨を視診する。
「ちょっと触りますよ。なるべく痛くないように気をつけますけど、痛かったらごめんなさい。」
ちゃんと肺に空気が入ってるか確認するために両手で脇腹少し上を掴む。
翔「んんんーーっ。」
和「翔にぃ、ちょっとの間我慢してよ。トモ君が肺にちゃんと空気入ってるか、肺がちゃんと膨らんでるか診てくれてるからね。ゆっくり息しようねー。息止めて力いれたら余計に痛くなっちゃうからね。」
智「どのくらいでひっつくものなの？」
「安静にしていれば1ヶ月もあればちゃんとひっつきますよ。肺はちゃんと膨らんでますね、大丈夫です。あまりにも痛みひどいようならレントゲン三方向でオーダーしますけど。」
和「見た感じ呼吸苦ってことはなさそうだからこのままマスクで様子見たら良いと思うよ。鎮痛剤追加してしばらく寝かせたほうが良いとおもう。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
