検索窓
今日:27 hit、昨日:10 hit、合計:53,402 hit

過去編 ページ19

…暖かい。

体が何かに包まれているかのように暖かい。

私、死んじゃったのかな。

―――さん…!
――森ノ宮…さん…!

嗚呼、誰かが私を呼んでいる。誰だろう。

―――起きてよ…!!

でも、ここはとても気分がいい。夢ならずっと、このままでいい。

夢から覚めたら、また地獄のような思いをするから。

―――お願いだ…!起きてよ!!

…あれ…?この声…聞いたことある…。

確か…舞斗くん…?

―――起きてくれよ!!

『〜〜〜っ…!!』

ほわほわしたところから目が覚めると、泣きながら手を握っている舞斗くんと、知らない女の人。

それから、白衣を着た男の人に女の人。

舞斗「森ノ宮さん…良かった…!!」

『舞斗…くん…?何…が…ここ…何処…?』

上手く喋れない。体に力が入らない。

女の人「良かった…目が覚めたのね…!ここは病院よ。私は舞斗の母親」

お母さんだったんだ。

でも、病院…?なんで…。

舞斗「森ノ宮さん、自分の家の前で倒れていたんだ。傷だらけで…」

『あ……ごめんなさい…ごめんなさい…っは…ぅう…』

思い出した。私は、今までで1番暴力を振るわれたんだ。

その記憶が蘇ってきて、息が出来なくなった。

怖い。怖い。嫌だ嫌だ。

『あぅっ…はぁっ…嫌だ…嫌だ…!!』

舞斗「森ノ宮さん落ち着いて!!大丈夫だから…!」

生理的な涙が止まらなかった。私は過呼吸になりかけていた。

女の人「大丈夫よ。あなたのお父さんとお母さんは、お父さんが逮捕したからね」

逮捕…?捕まえたってこと…?

男の人「森ノ宮瑠璃ちゃんだね?私は医者の大原。君は、もう少しで命が危ないところだったんだ」

『命…』

でも、どうせならこのまま死んでしまいたかった。

『なんで…』

舞斗「?」

『なんで…っ…助けたの……!』

気付いたら、そう呟いていた。

『辛い思いをし続けるなら…私はあのまま死んじゃえばよかったんだよ!!』

辛い思いが溢れて止まらなかった。

過去編→←過去編 **(暴力表現あり)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (189 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
76人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のん(プロフ) - こっちの更新は、ありますか??続きが気になります✨✨ (11月20日 18時) (レス) @page38 id: aeae2bc107 (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - 瀬奈(サブから)さん» ありがとうございます!!!!!(クソデカボイス) (2022年1月29日 23時) (レス) id: 86c31a4b24 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(サブから) - こっちも勿論読みましたよ☆ (2022年1月20日 0時) (レス) @page37 id: 66084d4a7e (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - 羅天心@らてんしんさん» ラテちゃんっっっっ!!!ありがとうあなたは女神だよ…!← ラテちゃんも頑張ってね!待っててくれてありがとう! (2020年6月14日 23時) (レス) id: 86c31a4b24 (このIDを非表示/違反報告)
羅天心@らてんしん(プロフ) - めっちゃ心配した…でも全然大丈夫。鮭のこと、いつでも待ってるよ(^^) (2020年6月14日 20時) (レス) id: 66b4fe94ea (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:銀世界の姫騎士 レオ(元Setsuki.) x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1e1aaf84f31/  
作成日時:2020年2月1日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。